片岡 政規さん 2009年度卒業 就職

株式会社安井建築設計事務所/大阪事務所 設計部

www.yasui-archi.co.jp/

自分にしかできないことを見つめる。

現在の仕事

"現在、組織設計事務所の建築家として建築設計や設計監理の仕事をしています。
大学の研究室(設計第一研究室:寺地研究室)を出て5年が経ち、大学施設、商業施設、個人住宅、厚生施設、研究施設、文化施設(図書館・美術館)、と多様な建築の設計に携わってきました。日々、より美しくより良い建物を生み出したいと試行錯誤を続けています。
さて、あなたは建築設計という仕事をどのように想像されますか。
私は建築設計を、建築主(お客さん)や社会の要望を多角的に捉え、建築をつくるための大きな「手紙」を描くことだと捉えています。「手紙」の内容は、私の考えた建物に関わる多くの人へ伝わることになり、時には何万人になることさえあります。
自分が描いたメッセージを多くの人に伝えるこの仕事は、時に責任感に押しつぶされそうになることもありますが、建築を描き創造することに意義を持ち楽しんでいます。
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在学中の学び

"「君は本当に何がしたいの!?」と大学4年目の卒業設計をまとめなければならない時期に、先生から問われたことを覚えています。
卒業設計は自らが大学生活で学んだことの集大成であり、建築を通して社会に問う姿勢が求められます。先生の言葉はやりたい設計案を隠し、他人への受けを狙ったペラペラで芯のない計画案で大学を卒業しようとする私への問いかけでした。
その時から、「評価されたいから受けを狙う」思考ではなく、「評価されなくてもいいから己にしかできないことを描く」思考を持つことができるようになりました。
今振り返ると、先生のご指導や学生生活の中で積み上げた努力があったからこそ、自分が本当にやりたい建築を発見し、卒業設計でまとめることができ、社会へ産声を上げられるところまで成長できたと考えています。
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先輩からの一言

"建築設計はイメージが形をもってモノとして現れ、社会や多くの人に影響を与えるコトとなります。良い結果となる時もあれば、悪いモノ・コトとなる時もあります。設計行為はそれらを生み出す根源を定めている仕事のひとつだと感じています。
これらを生業にしようとするには、狭き門をいくつもくぐり抜け努力し続けなければならず、自分には難しいと若者からは思われるかもしれません。しかし、それはどの職でも同じで、本当に難しいことはやりたいことを持つことそして、それを実現したいと思い決断することでしょう。一度、自分にしかできないことを、見つめてみてください。
私の設計者としての道はまだ始まったばかりで、社会の中で七転八倒するする毎日ですが、これからも自分にしかできないことを見つめ、どのような建物であっても良いモノをつくり続けられるように日々精進していきたいと思います。
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