山本 佳子さん 2006年度卒業 公務員

京都市 都市計画局/建築指導部 建築指導課

www.city.kyoto.lg.jp/tokei/soshiki/9-3-1-0-0.html

広い視野で、色々なことに挑戦を

現在の仕事

"建築基準法には全国一律で最低限の基準が定められていますが、住民たち自らがこの基準以上のルールを定めることでより良いまちづくりを目指すことのできる制度として「建築協定」があります。
現在は、この建築協定に関する業務を主に行っています。建築協定を結ばれる皆様に対して、制度の説明やルールの作成にあたっての助言など、協定締結までの一連のサポートをさせていただいています。また、市内には協定を締結されているまちが多数あり、これらのネットワークである協議会の事務局も担っています。意見交換会や他都市のまちづくり事例の見学会を開催するなど、住民の皆様が、自分たちのまちづくりの悩みや課題の解決に役立てることができる機会を作るサポートをさせていただいています。
住民主体のまちづくりにおいては、行政はあくまでもサポート役ですが、皆様のまちづくりに対する熱い思いに感化され、私も力になりたいと日々業務に取り組んでいます。
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在学中の学び

大学時代、初めの頃は建築物の設計をしたいと考えていました。考えが少しずつ変わってきたのは、大学2年生の頃だったと思います。語学研修でアメリカに行き、その街並みを見て、ワクワクしたのです。歴史のある建築物と現代の建築物が調和しており、ライトレールの通る街路は広く、街路樹の木漏れ日が心地良く、街の中心には公園が広がり、大きな樹木の木陰で市民が憩い、噴水では子供が遊ぶといった様子でした。外国の街並みに触れて、単に感動していただけかもしれないのですが、都市がこんなに気持ちの良い場所だと感じことは初めてでした。その後、3年生になり都市計画の授業を受けるにつれ、自分にとって興味のあることは、建物単体というよりこれらの集合体である「まち」であることに気づきました。都市をつくる制度を考えたり、それを運用する仕事がしたいという思いにつながり、現在の行政の仕事に就くこととなりました。

先輩からの一言

"建築に関する仕事は多岐に渡り、私の携わっている行政の建築職としての業務内容だけでも実に多様です。私は京都市に就職してから現在まで、市営住宅の設計業務、景観に関する指導審査業務、そして現在は建築協定に関する業務を経てきましたが、これらは市の建築に関する業務のほんの一部でしかありません。どのような業務に対しても関心を持ち、やりがいを見つけることが、仕事をする上で大切だと考えています。
興味のあることだけを頑張るのではなく、時には、少し毛嫌いしているようなことに面白い一面を見出すことも必要です。そうすることで、視野は格段に広がります。色々なことに挑戦し、そのような経験を積み重ねられるような大学生活を送られることを祈っています。
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