百瀬晴基さん 1999年度卒業 就職

鹿島建設株式会社/東京建築支店

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学び続ける姿勢

現在の仕事

私は、建設会社に入社後、高層マンションの施工管理業務を1年間経験した後、技術研究所で14年間コンクリートの研究開発業務を行い、現在は東京建築支店で2年間の研修をさせて頂いています。技術研究所では、コンクリートのスペシャリストとして、建築現場の技術支援などを行いながら、超高強度のコンクリート、ひび割れが生じないコンクリート、環境に優しいコンクリートなど、新しいコンクリートの研究開発を行ってきました。自分の知識が建築現場の役に立ったり、自分で開発した技術が実際の建物に使われたりした時は嬉しく、やりがいのある仕事だと感じています。今後も、様々な新しい知識を得て自分の技術力を高めていきたいと考えています。

在学中の学び

理系の大学は忙しいとは聞いていましたが想像よりも忙しく、昼間の講義も多いことに加え、製図の課題にも多くの時間を費やしていたので、文系の大学が羨ましかったことを覚えています。それでも、大学の友達と徹夜しながら製図をしたり、研究室の仲間と徹夜で実験したりしたことは良い思い出になっています。社会に出て職種が限定されると、その職種に関連すること以外のことは見聞きしなくなるので、在学中に建築に関する広い分野の講義を受けられたことはありがたいと感じていますし、今改めて受けられたら良いのにとも思います。私は、祖父が大工だったこともあり、漠然と建築学科を選択しましたが、在学中に建築家に向いていないと思い、現場監督になることを見据え、就職後に役に立つ材料系の研究室に入りました。施工管理を行うつもりで建設会社に入社しましたが、色々な経緯があって、技術研究所で研究開発業務を行うことになり、今は楽しく仕事をしています。大学受験の時に、将来やる仕事を決めて、それを貫ける人は素晴らしいと思いますが、私はその都度最も良いと思う方向に選択し直しながら今にきている感じです。将来自分が行う仕事は変わっていく可能性も十分あるので、在学中は将来何の役に立つかは分からなくても、少しでも多くのことを学ぶことが大事だと思います。

先輩からの一言

高校生の方は大学や学科選びで悩んでいるのでしょうか。私も当時は悩んだと思いますが、実際にやったこともない将来の仕事を見据えて、業界や学科を正しく選ぶことは難しいですよね。建築業界といっても、設計者や現場監督だけでなく非常に多くの仕事がありますし、私がいる建設会社でも部署が変わればやることは全然違います。建築業界に進みたいと決めているのであれば、在学中に様々な建築の知識が得られる建築学科でできるだけ多くのことを学んで欲しいと思います。また、社会人になると覚えることは山の様にありますが、年を重ねるに従い求められることも変化していくので、学び終えるということはありません。在学中に限らず、今後の長い人生において、様々なことを学んでいく積極的な姿勢を持ち続けて欲しいですし、私もその様にあるべく頑張っていくつもりです。