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新着情報

電子情報通信工学科

N-station

マルチ・ファンクション・マイコンPSoCの学内向け講習会を実施

2009年2月20日 (金)

 後期試験や修士論文の公聴会が終わって一息ついた2月20日(金),教職員と大学院生が新しいタイプのマイクロ・コンピュータを学ぶ講習会が実施されました.

 この講習会は電子情報通信工学科の教員が中心となって企画し,本学ものづくりセンターの協力を得て,同センター3階の小物組み立て室で実施されました.講習対象は米国サイプレス社のProgrammable System on a Chip(PSoC)と呼ばれるマイコンで,同社の大学向け無償教育プログラムであるCypress University Alliance Technology Grantを受けて開催されたものです.当日は,講師として日本サイプレス(株)の三上廉司様,(株)システムLSIセンターの河崎達夫様(代表取締役),西村清様(当科非常勤講師兼任),吉田宣郎様(当科非常勤講師兼任)にご来学戴き,本学工学部,情報科学部,広島国際大学工学部の希望者40名(当学科教員7名・院生7名・学部生2名を含む工学部教員16名・院生13名・学部生4名,情報科学部教員1名・院生2名・学部生2名,広島国際大工学部教員2名)が受講しました.

 講習会は10:00から17:00までの実質6時間少々をかけて行われ,サイプレス社から受講者各人に供与された開発ツール・キットを用いて,液晶表示板への文字出力から始まり,PWM制御によるモーター駆動,スイッチド・キャパシターを用いたフィルター回路設計や,非反転増幅器で生成したパルス列をフィルターに通して正弦波を得る方法等を学びました.

 PSoCマイコンは,ディジタルとアナログの両方が同一チップ上に混載されており,かつ,その回路モジュールの内容や相互配線をソフトで自由に再構成できるという,ユニークな特徴をもっています.このことから,アナログ・ディジタル混載のカスタムIC開発やロボット・小型機器の制御に適したマイコンとして今後の発展が見込まれています.また,C言語で書き込むと自動的にコンパイルされるので,予備知識の少ない初学者でも取り扱えるマイコンとして,大学での教育にも格好の教材です.

本講習会をサポート戴きました日本サイプレス(株)ならびに講師の先生方に厚く感謝いたしますとともに,本講習会が先生方や学生諸君の今後の研究と教育に役立つことを心より期待しています.

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写真左は講習会で使用したテキスト表紙,右は講習会の様子