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ナノ材料マイクロデバイス研究センター

N-station

センター利用学生の研究発表が学会講演賞を受賞

2008年1月15日 (火)

  当センターで研究をしている布袋孝則君(工学研究科電気電子工学専攻 博士前期課程1年)が,応用物理学会から講演奨励賞を受賞する名誉に浴しました.心からお祝いを申し上げます.
  応用物理学会は応用物理学に関する研究の促進と関連分野の普及促進を図るために昭和35年に設立された学会で,企業や国公立研究所,大学の研究者2万4千人以上が所属する,ハイテク日本を代表する世界的な学会の一つです.毎年春と秋に学術講演会が開催され,布袋君が受賞した2007年秋の講演会(会場:北海道工業大学)には全国から約6千5百人が参加しました.講演奨励賞は,応用物理学の発展に貢献する優秀な講演を行った33歳以下の若手研究者に贈られるもので,各回の受賞者数は講演件数の1%以内と定められています(受賞者リストは応用物理学会のホームページ http://www.jsap.or.jp/activities/award/lecture/dai23kai.html に掲載).
 受賞対象となった講演は筆頭著者(登壇者)の布袋君が,研究を指導する電気電子工学専攻の矢野満明教授,小池一歩准教授,博士前期課程2年の板倉智幸君と連名で行ったもので,「GaAs(001)基板を用いたPbSnTe/CdTeヘテロ接合の分子線エピタキシャル成長」という題名です.内容は,鉛錫テルルというナローギャップ半導体のナノメーターオーダーの粒子(量子ドット)をカドミウムテルルというワイドバンドギャップ半導体の中に埋め込む方法とその発光特性を報告したもので,波長の長い赤外線領域での発光素子に応用が検討されています.布袋君は本学電子情報通信工学科での卒業研究のときからこの研究グループの一員として取り組んでおり,「先輩の皆様が積み上げてきた研究成果を代表して受賞できたもので,実験を手伝ってくれた仲間に感謝するとともに,これからも一層の成果があげられるよう頑張ります」と話しています.
(研究内容の詳細は,米国物理学会(AIP)の論文誌に掲載された論文 http://scitation.aip.org/getabs/servlet/GetabsServlet?prog=normal&id=APPLAB000091000018181911000001&idtype=cvips&gifs=yes をご覧下さい)
 なお布袋君には,今回の名誉を祝して,次回2008年春に日本大学理工学部を会場として開催される学術講演会で記念講演の機会が与えられる他,応用物理学会の会長から賞状と記念品が授与される予定です.

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写真は受賞した布袋孝則君