学科紹介:環境工学科 教員LETTER

スマート生産システムの実現に向けて

環境工学科 准教授 皆川 健多郎 Kentaro MINAGAWA

 環境工学科にて、“モノづくり”さらには“生産”というと違和感を感じられる方もいらっしゃるかもしれません。エコな製品をつくるということもその範囲の1つかもしれませんが、モノづくりのプロセスをよりエコにしていくこと、環境負荷を低減した生産システムの確立は重要な課題となっています。

 本学1年次開講のサイエンス探求演習(PBL)の1テーマとして、模擬生産ライン演習をおこなっています。あらかじめ決められた製品を、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delively)という目標の実現を向けて、3回の実験をチームを作って検討をしてもらいました。なお、当演習では生産をするグループということで、グループのことを「工場」とし、よってグループリーダーを「工場長」と呼んでいます。各工場で、課題解決の方法について、検討をおこない、最終的には発表をしてもらいました。

 作業者の動作に注目をすると、実に価値を生んでいる作業はごく一部であるということに気付かされます。演習では価値を生まない作業をムダととらえ、これを排除し、効率的な生産の方法を検討してもらいます。既存のものでは制限があるため、自分たちでプラダンなどを加工して改善に取り組むこともあります。自分たちで作ったものには愛着もあり、ネーミングをしますが、だいたいベタな名前のものが多いです。

 なお、本演習教材は社会人の方々にも活用してもらい、改善技術の向上の研修を実施したりします。また外部に出向く際には、レゴブロックを活用した組立演習なども取り組んでいます。スマート生産システムの実現は、第5期科学技術基本計画のめざす超スマート社会(Society5.0)の1つのテーマとなっています。これからもその実現に向けて、学生とともにモノづくりについて考えてまいります。

演習風景

演習風景

改善事例

改善事例

レゴブロックを活用した組立演習

レゴブロックを活用した組立演習


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