公開シンポジウム「現代アートと知的財産」を開催しました

2010年12月21日

講演する岡本氏

講演する岡本氏

パネルディスカッション

パネルディスカッション

アフター企画

アフター企画

 12月17日、知的財産学部主催、課外活動団体である文化会知財推進部協力の公開シンポジウム「現代アートと知的財産」を本学大阪センターで開催しました。このシンポジウムはさまざまな表現に挑戦する「現代アート」をめぐって知的財産について考えようというものです。
 はじめに、美術家の岡本光博氏が「BATTA MON forever」をテーマに講演されました。同氏は、ルイ・ヴィトンやシャネル、コーチ、フェンディ、グッチなどのブランド意匠を用いて、バッタの形をしたアート作品「バッタもん」を制作しています。2010年4月〜6月、これらの作品を神戸ファッション美術館(神戸市東灘区)で展示する予定でしたが、5月にルイ・ヴィトンから展示作品の撤去、ポスター、ウェブなど「バッタもん」のイメージが使われているものすべての撤去を求める通知が届き、展示品は撤去されることになりました。同氏は企業の一方的な警告通知が公的な施設である美術館の展示を終了させてしまったこと、通知後即日作品の撤去を決定した美術館の対応など、一連の問題について触れました。
 続いて、Arts and Law(NPO法人コミュニティデザイン協議会)の作田知樹氏が「現代アートと知的財産の関係〜その歴史と現在〜」をテーマに講演されました。オリジナリティの確立そのものが難しく、作品としての評価が不安定な「現代アート」の特徴や、現代アートが商品として流通している現状、現代美術の領域の拡張など、知的財産法と抵触する要素を分かりやすくお話しくださいました。
 パネルディスカッションでは岡本氏、作田氏のほか、小島法律事務所弁護士の小島幸保氏、本学知的財産専門職大学院の生駒教授がパネリストとして登壇しました。「バッタもん」問題にかかわる岡本氏や美術館、ルイ・ヴィトンの対応をそれぞれの立場から分析するととともに、知的財産は現代アートを制約し、対立する存在なのか、あるいは共存・共栄できるのかについて意見交換がありました。
 最後に、コーディネーターを務める同大学院の田浪教授が「作品の実物を見なければアーティストの本当の思いは分かりません。それと同じように知的財産の専門家も現場を見てどのような問題が生じているか、どの法律を適用して解決するかを見極めることが大切です」とまとめました。
 このほか、知財推進部主催のプレ企画「現代アートと表現」で岡本氏が「バッタもん」以外の作品を紹介し、アフター企画「アートと知財のティーパーティー」では、パネリストと聴講者の交流会が行われました。

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