マルチエージェントシステム

ここではマルチエージェントシステムについて、もう少し詳しく説明しようと思います。
マルチエージェントシステムは、多数の自律的に行動するエージェントを用いる事で、様々な問題に取り組ませ、その振る舞いによって解析・解決していく手法です。多数存在するエージェントは、互いに影響を及ぼしあう「相互作用」によって問題に取り組みます。

サッカーを例に図を用いて説明しましょう。


サッカー試合中、サッカープレイヤーはそれぞれの役目に従って行動します。それぞれの役目にはどんなものがあるでしょうか?

GKはもちろん味方のゴールを守るため、体を張って全力で相手のシュートを食い止めます。

DFならば、ラインを保持や、相手の攻撃を妨害したり、時には思い切って攻撃に参加します。

MFはどうでしょうか?中盤を支配し、前線にパスを送り込んだり、ドリブル突破も行います。

FWはシュートでゴールを狙うのはもちろんのこと、時にはおとりとなりゴールを決めるチャンスを生み出します。

こうして見てみると、一人一人の動きや行動範囲は違うことが分かります。しかし、GKやDFが相手の攻撃を阻止するから反撃のチャンスが生まれ、MFが生まれたチャンスをキッチリ前線に送り、送られて来たチャンスをFWがゴールを決めてモノにする。
このように全てのプレイヤーが互いの行動によって影響しあう(これを相互作用と言います)ことでゲームに勝つと言うチームとしての目的を果たしています。