知的財産とは
知的財産とは、形を持たない人が考えたのアイデアをさします。例えば、新技術の発明、効果的な工業デザイン、人を楽しませる音楽などがあり、その範囲は多岐にわたります。
アイデアには、様々なものがありますが、それらはすべて、利益を生み出す可能性を持っています。その反面、有効なアイデアを生み出すには、それ相応の時間と労力が必要とされます。
しかし、アイデアは実際に手に取れるモノではありません。車のように鍵をかけておくこともできません。情報として知られてしまえば、簡単に盗まれてしまいます。
例えば、
- 皆で一生懸命考えたアイデアをもとに、製品を作って売りだした。小さな会社なので、あまり数も作れないけど、なんとか売り出すことができた。
- これは売れるぞ…と思える曲を作り、CDを販売することができた。これで有名になってやる。
しかし…私たちのアイデアを利用して、大企業が同じ製品を大量生産し、低価格で販売されてしまった。
しかし…既に売れているミュージシャンが同じ曲を売り出した。しかも売れている。俺のをパクったとしか思えない…。
なんとも雑な例ではありますが、大体このような感じで問題が起こりそうに思えます。アイデア(製品・楽曲など)は、人の頭の中にあるもので、その所在を明らかにするのは困難です。このような場合に、アイデアの出所を証明するような権利があればありがたいですよね。それを実現するのが「知的財産権」というわけです。
知的財産権
知的財産権の種類
知的財産権には、特許権、意匠権、商標権、著作権など、守るべき対象に応じて分類されています。「特許権」は「発明や考案など技術的なアイデアを守る」、「商標権」は「企業や商品・サービスのマーク、ネーミングを守る」といった具合に、対象のが生み出す価値の性質によって分けられています。
これら知的財産に共通して言えることは、実際に存在するモノ(有形)のように金庫に隠しておくことのできない、形のないモノ(無形)であることです。製品は形を持ちますが、それを作り出すアイデアには形がありません。苦労して生み出したアイデアが「知られる」だけで盗まれてしまいます。アイデアを手に入れた人は、生み出す労力を費やすことなく、同じものを作るアイデアを得てしまうのです。これは製品だけでなく「楽曲」「デザイン」「ネーミング」等にも言えることです。
知的創造サイクル
ここ数年、「知的財産」という言葉を新聞紙上で見かけるようになりました。なぜでしょう?
知的財産、特に製品やサービスを生み出す特許は、ビジネスにおいて重要視されています。なぜならば「権利として守られる」=「独占的に利用できる」ということから、企業が画期的な開発をして製品を売り出しても権利で守られているため、そのアイデアが盗まれることがありません。仮に盗まれても「権利侵害」として訴えることができます。知的財産権(この場合は、特に特許)を保有する企業には、その内容によって莫大な利益をもたらすのです。
また、知的財産権が存在することで、他の企業は現存する知的財産を超えるものを生み出し、優位になろうと努力します。知的財産権には、このような行動を促す力を持っていると考えることができます。この流れが効率的に回ると、産業・文化の発展を促すことになります。これは「知的創造サイクル」と呼ばれ、下記の図のように示されています。


