履修プラン

プランA:将来像に応じた履修設計

イノベーション支援人材をめざす人は、中核的能力である知的財産の実務スキル(権利取得・契約・訴訟の知識など)を涵養するためにイノベーション支援領域を重点的に履修することが推奨されます。ただし、知的財産の実務スキルの基礎として、基幹法領域における基本的事項の理解が必要です。また、イノベーションの実現は企業のビジネスやグローバル展開と密接に関連しているため、これらの領域についても一定程度の履修をすることが推奨されます。 グローバル領域を重点的に学んでグローバル知財人材をめざす履修計画や、ビジネス領域を重点的に学んで知財マネジメント人材をめざす履修計画もあります。ただし、グローバル領域の知識やビジネス領域の知識は、それ単独では有効ではありません。基幹法領域における基礎的知識やイノベーション支援領域における実践的知識に裏付けられている必要がありますから、これらの領域についても一定程度の履修をすることが推奨されます。 基幹法領域、イノベーション支援領域、グローバル領域、ビジネス領域の4つの領域をバランスよく履修すれば、知的財産の専門家に求められるすべての知識や能力を一定程度身につけることができます。多能性のある知財人財として知財オールラウンド人材をめざす人には、こうした履修計画が推奨されます。

知的財産の実務スキル(権利取得・契約・訴訟の知識など)修得をめざす。⇒イノベーション支援領域
国際的に活躍するグローバル人材をめざす。⇒グローバル領域
知的財産業務のマネジメント力の獲得をめざす。⇒ビジネス領域
多様性のあるオールラウンダー人材をめざす。⇒全領域のバランスを重視

プランB:入学時の到達度に応じた履修設計

知的財産を初めて学ぶ方

4領域における基本的な事項をバランスよく学修することが基本路線になります。特に、知的財産の高度専門人材として必ず身につけるべき基本的な知識能力を修得するためには、基幹法領域において知的財産法基礎科目を履修することが推奨されます。

知的財産の知識はあるが実務経験のない方

不足している、またはさらに強化したい知識・能力に関する科目に重点をおいた履修計画を立てることが必要です。実務知識の不足を補うことが重要であるため、イノベーション支援領域の科目を重点的に学ぶことが推奨されます。

実務経験はあるが知的財産を体系的に学んだことがない方

知的財産の理論面での知識を体系的に学びなおすアプローチと、実務上の経験の偏りを是正するために特定の関心領域について深く学ぶアプローチがあります。自身のタイプを認識したうえで、対応する領域を重視して履修することが推奨されます。

弁理士資格の取得をめざす方

弁理士試験短答式筆記試験の一部免除対象科目のほか、免除対象以外の試験科目である著作権法と不正競争防止法を履修することが推奨されます。なお、実務未経験者の場合は、イノベーション支援領域における実務科目を履修することが推奨されます。

プランC:関心分野に応じた履修設計

新製品や新サービスに対して多面的に知的財産法による法的保護を与え、それによる価値創造を図ることが知財人材の役割です。したがって、各法分野をバランスよく履修することが基本となりますが、下記のように特定の分野に関心がある場合は、それぞれの法分野に重点を置いて履修することも考えられます。

技術イノベーション デザイン開発 ブランド構築 コンテンツサービス
特許法・実用新案法
不正競争防止法
意匠法・著作権法 商標法
不正競争防止法
著作権法