次世代バッテリーの技術開発動向と自動車産業の知財戦略

知的財産研究科修了生

 ガソリン車・ディーゼル車を電気自動車(EV)に代替するには、いくつかの課題がある。航続距離が短いこと、充電時間が長いこと、長期利用により電池が劣化し航続距離が減少することなどであり、これらを解決するためにバッテリーの研究開発が進められている。現在EVに搭載されているリチウムイオン電池に変わる次世代バッテリー研究状況、特許出願動向から主流となるバッテリー技術は全個体電池であると特定した。日本は全個体電池に関する特許を最も多く保有している。バッテリー技術をブラックボックス化するためには、評価方法、インターフェース部分(充電コネクタ)の国際標準化が重要となってくる。自動車産業と電池業界の共同開発によって基板となる技術・新技術を想起に具現化させることが必要である。規格に合わせた特許技術の獲得をもって、競争力を得ることで、EV試乗での日本の自動車産業の優位性が得られると考える。