ワイヤレス電力伝送技術の知的財産と標準化について

中村 幸司

ワイヤレス電力伝送技術とは、電磁誘導などの技術によって、近接のデータ伝送や、迅速な充電を実現することができる技術である。近年、さまざま機器のモバイル化にともない多くのユーザーがモバイル機器を複数所有し、ACアダプタや充電台が増えていくことに加え、EVやHVの充電方法としても注目されている。本論文では本技術の市場、標準化動向、日米特許の調査・分析を行い、将来的に本技術の応用が広がると思われる、EVやインフラ家電分野において日本が主導権を握るための方策を提言する。 日本は一部の例外を除き海外の市場を軽視している傾向にあるが、今後は積極的に、海外市場に目を向け開発を行うことが重要である。