知的財産としての技術データの実務的管理に関する考察 ―技術データ管理フェーズ毎の法的検討フレームワークの提案―

藤原 誠悟

Considerations for the Practical Management of Technical Data as Intellectual Property - Proposal of a Legal Review Framework for Each Phase of Technical Data Management

 第四次産業革命の下でデータの重要性が高まっている。しかし、未だ企業において知的財産担当者が「知的財産としてのデータ」の保護・管理に対する業務をどのように行うかが明確ではない。
 本論文では、データの流通の態様を横軸に、データの取引の態様を縦軸にとった9象限からなる「データ管理フレームワーク」を提案した。さらに、「データ管理フレームワーク」の各象限に対応する検討事項を視覚的に把握することができる「各象限における検討事項の概要表」を提案した。
 これにより、企業の事業戦略に応じて「知的財産としてのデータ」の管理方針を決定して最低限検討を要する事項の確認を行うことができるものと考える。