地域ブランドを保護するための法制度と農林水産業における活用

知的財産研究科修了生

貿易自由化の進行が見込まれる中で、日本が国際競争に打ち勝つには、技術特許の分野だけでなく、高付加価値品のブランド保護などにより、できるだけ多くの人が知的財産の活用に積極的に参加することが求められる。本稿は、特に貿易自由化の影響が見込まれる日本国内の農林水産業の従事者を対象として、「地域団体商標制度」や「地理的表示の保護制度」を中心に、地方の特産品の付加価値を高めるための法体系を研究の題材として取り上げ、また今後の国内の農林水産業を保護するための地域ブランドを活用した戦略についてJA(農業協同組合)を例に取り、考察を行ったものである。