本研究は、ICの基本特許の一つである「キルビー特許」を巡る訴訟の全貌、歴史的な背景、歴史的な意義を把握し、富士通とTIの知的財産紛争にかけた努力と能力を認識することを目的にする。特に訴訟が起った当時の経済的な状況、富士通とTIの当時の知的財産戦略や知的財産管理状況、富士通がIBMと争った「IBMソフトウェア著作権紛争」の影響、TIが富士通以外の企業と争った事件などを中心に、研究したものである。