未来を見据えた企業間での開放特許活用スタイル最適化案

吉田 啓史

特許庁の推計では日本国内企業の所有する特許の内、16%もの特許が自社の事業戦略上全く利用されていない休眠特許であるとされている。また一方で国内では、未利用状態の開放特許を企業間において積極的に活用する試みがなされているものの様々な課題が生じ、開放特許の活用が積極的に行われているとは言い難い現状が存在する。そこで本論文では開放特許活用に生じた課題の事柄も含め、将来的に自社内で「開放特許の活用」という事業戦略上の選択肢に対してどういった姿勢で向き合っていくことが開放特許のスムーズな活用につながり、結果的に企業内での継続的な利益の確保に繋がるのかについて具体的方策を提言する。