取得した学習データのAIへの利用における契約に関する一考察

知的財産研究科修了生

本論文は過去及び将来にわたり取得し、利用されるデータの利用に関する契約について論ずるものである。データを取り扱う契約は過去にあまり行われていなかったので経験不足から不完備契約に陥るなど実務上で問題が発生していた。これを受け手「AI・データ利用に関する契約ガイドライン」が作成され、データ契約に対する研究などが行われるようになったが、不十分な点もあった。本論文では、現行の著作権と民法の観点から法的課題を検討したあと、ガイドラインの提示するデータオーナーシップの考えに基づいて、データの扱いに関する契約の在り方についての検討を試みた。