変形玩具及びアニメ映画ビジネスにおける知的財産保護の現状と課題

知的財産研究科修了生

変形玩具ビジネスは、ロボット玩具から始まりハリウッドの映画に至るまでビジネス領域を拡大し発展してきており、他方、本ビジネスは模倣しやすいことから、知的財産権による保護の態様も特許権や意匠権によるものから、著作権によるキャラクターの保護へとその領域を拡大してきている。変形玩具の進化を追ったところ、創造の原動力は、新しい属性をつけるなどの模倣を基礎にした面白みを交えた改良にある。知的財産権による一方的で画一的な保護の強化は、創作活動の萎縮を招き、変形玩具の発展に望ましくない。そして、変形玩具文化を支えるビジネスにおいては、市場の拡大について変形玩具愛好者のすそ野の拡大をにらんだ知的財産権の法執行の工夫が求められる。