「発明の技術的,権利的価値評価の試み」−書誌事項(IPC),ファミリー情報に よる発明評価指標−

赤木 與志郎

発明を評価するにあたって発明の技術内容を示す書誌情報、あるいは権利の広がりを示すファミリー特許情報が有効に活用しうるか否かを検討した。母集団としては標識タンパク質に関する公開、公表・再公表公報を用いた。国内出願と国際出願、さらに、登録特許群、および商品化に至った特許群を、母集団に対してPATOLISやDWPIから入手した書誌情報を比較検討した結果、診断・モニタリングという発明範囲では、登録特許群、商品化特許群のいずれも、IPC数に加えてファミリーパテント数に対する相関が有意であった。これらの関係は、THOMSONPharmaを使った海外特許から見ても、同じ発明範囲では同様の傾向が顕著であった。以上の検討の結果から、今回の検討手法は、発明の評価として有効に活用できる可能性を示ことが分かった。