化合物分野における特許請求の範囲の訂正が認められる範囲 の動向について

細田 芳弘

本研究においては、化合物分野における特許請求の範囲の訂正について、訂正の認められる範囲の動向を調査した。訂正が認められるか否かについては複数の論点があるが、その中でも、特許請求の範囲を実質的に拡張し、又は変更する訂正に着目した。この論点について争われた事件として、特許請求の範囲の記載を形式的に変更しても、実質的な変更に当らないとして訂正がみとめられた「グアニジン誘導体事件」〔平成13年(行ケ)第88号事件〕を主として取り上げ、類似する他の事件と比較・考察している。