審査基準改訂による医薬用法用量特許の審査実務の動向

高橋 栄

平成21年11月の医薬発明の審査基準改訂により、医薬の用法用量に関し新規性が認められ、新たに特許対象となった。製薬業界にとって「医薬用法用量特許」という選択肢が増えたことは、特許戦略上多大な影響を与えるものと考えられる。本論文では、審査基準の新旧対比を行い、用法用量に関する考え方の変化を分析した。更に審査基準改訂後に医薬用法用量に関して特許された事例の包袋を分析し、実際の審査実務ついて詳細に考察した。また、諸外国における医薬用法用量に関しても最近の判例等を参考に主要国の動向の把握を行った。そして平成23年12月28日に改訂の行われた特許延長制度との関係性ついて考察を行った。