まえがき

Last update: <2017/03/01 18:16:42 +0900>
    当研究室の情報ゼミナールでは,例年,基板や回路の制作実習をおこなっている.マイコンボードを作成することから始まり,ロボットアームを制御し,最終的にはコンピュータグラフィックスを用いた作品を自主制作するというものである.具体的な課題の内容と実習の狙いは次の通りである.

  1. H8マイコン作成

  2.  マイコンキットを半田付けにより制作する.実際に手を動かし,物を作ることに慣れる.

  3. 制御基板作成

  4.  自作の基板を用い,オリジナル基板を作成する.基板の感光,エッチング,穴あけ,部品の取り付けを通じ,様々な工具の使い方や制作の難しさを体験により学ぶ.ロボットアームを制御するコントローラは研究室で独自に設計したものである(図0.1).

  5. ロボットアーム制御

  6.  1,2で作成したコントローラを用い,マイコンプログラム実習をおこなうとともに,実際に3自由度のロボットアームを制御する(図0.2).ハードウエアを動かすためのソフトウエアについて学ぶ.ロボットアームも研究室で独自に設計したものである.

  7. 作品制作


  8.  実際にコンピュータグラフィックス(OpenGL)と連動して,動きのあるインタラクティブな(相互作用のある)作品を創る.作品制作を通じて,人に利用してもらうことを意識したアプリケーションの開発について素養を学ぶ.


    図0.1:H8マイコンとコントローラ


    図0.2:ロボットアームの制御の様子


    担当者の専門であるバーチャルリアリティの分野では,装置が動いてなんぼの世界であり,理屈だけでは成果としてなかなか認めてくれない.本ゼミナールでも,製作したものが動かなければ単位認定していない.これまで約70名のゼミ生が挑戦してきたが,いろいろな失敗はあるものの,最後まであきらめず,最終的には全員動作している.ぜひチャレンジしてもらいたい.



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