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情報技術 (ICT) が私たちの生活基盤としてすっかり定着したいま、その成果を小学校や中学校の教育現場で活用する動きが活発化しています。情報科学部ではこの活動をリードしつつ地域の課題に取り組むため、標記の事業をスタートさせました。

教育の情報化

2001年に政府がe-Japan戦略を策定して以来、小学校や中学校の教育現場にコンピューターや電子黒板などの情報機器を導入して、多様な科目で情報技術を活用できるようにする施策が進んでいます。主に高等学校で2003年度から開始となった「情報」の授業科目における教育と区別するため、学校におけるICT利活用を「教育の情報化」と一般的に呼びます。

教育の情報化は従来から積極的に進められて来ましたが、公立学校では予算規模が限られ、政府が期待する活用水準とは大きな差がありました。しかし近年は小型化・低廉化が進んだタブレットデバイスなどを授業に活用する試みが進展し、生徒の学力向上に効果が認められるようになった結果、ひとつの学校だけでなく地域単位で情報機器を大量導入する試みが各地で始まっています。

これらの動きに呼応して文部科学省は 教育のIT化に向けた環境整備4カ年計画 を2014年5月に発表し、相応の予算措置を講じるとしています。具体的には地方自治体が策定する環境整備計画に対して補助を行う枠組みになっています。

ICT支援員

小学校や中学校での教育の情報化においては、教諭の先生方に情報機器の利活用を推進していただくことはもちろんですが、情報機器に関する知識を豊富に備え、多忙な先生方をサポートして授業や校務が円滑に進むようサポートを行う「ICT支援員」の存在が教育の情報化には欠かせません。上述の文科省 環境整備計画においてもICT支援員の位置づけ・役割とその必要性が明記され、予算措置の対象となっています。

ICT支援員には、おおむね次の業務が期待されています。

  • 授業に参加する児童・生徒の支援 (例:情報機器操作の補助)
  • 授業を行う先生の支援 (例:デジタル教材や提示資料等の作成)
  • 校務の支援 (例:ホームページ更新、情報共有環境整備)
  • 校内の情報機器やネットワークの整備 (例:機器障害の初期対応、障害切り分け)

またこれらの技術的な能力を有する他に、先生や児童・生徒の立場や役割を正しく理解し、これらの人々と接するための深いコミュニケーション能力と社会人としてのマナー等の接遇能力を充分に備えていることが要件となります。児童・生徒と日常的に接し、授業中の教室や職員室が職場となるため、子供と接することが得意であるだけでなく、先生と同等の高い倫理観を持っていることが特に重要です。さらに校内業務の流れを熟知し、ICT利活用の側面から校内業務をサポートする力が求められます。

ICT支援員として活躍するに必要な公的資格は現状では存在しませんが、相応の実務経験と研修を受けていることが期待されます。しかしICT支援員は、近隣学校の情報化を通じて地域発展に貢献できるたいへん魅力的な業務と言え、居住地に近い職場で時間に融通を持たせた勤務形態で活躍できる可能性があります。

ICT支援員 育成事業

情報科学部ではコンピューターサイエンスに関する教育研究を柱としており、コンピューターやネットワークの利活用に関わる豊富な経験を有しています。そこで今般、情報科学部が有する経験やリソースを活用して地域の学校教育に関連する課題に取り組みたく、ICT支援員の育成事業を立ち上げ、継続的に社会人向け講座を開催します。

本講座はIT関連企業や電機製造業などへの勤務経験をお持ちの方、情報系学部を卒業した方、ITスキルを活用した短時間労働を希望する方などに最適化されています。

実施する講座は、ICT支援員に求められるであろう技術スキルレベルを到達目標とし、豊富な実習メニューを含む研修を行います。支援員としての要件となる公的資格が存在しないため、本講座では国際的かつベンダーニュートラルなICTスキル認定団体であるComTIA認定資格のひとつ、「Strata IT Fundamentals」を目標スキルレベルと設定し、この資格が網羅していない技術スキル要素を補足しながら講座を実施します。また講座終了後、Strata IT Fundamentals 認定試験を受験いただきます(日本語で受験できます)。技術スキル以外の要件については、ICT支援員の業務や全国の自治体における教育情報化動向に明るい事業者様をお招きして講演いただきます。

本講座は継続的に開催しますが、講座は 常翔学園 大阪センター内に設けられた 情報科学部サテライトラボ で開催します。サテライトラボには一般的な公立学校のPC教室と同等の設備を備え、校内無線LANやネットワーク機器の操作実習ができるほか、多数のタブレットデバイスを一斉に立ち上げて利用したり一括設定できる環境も整えられています。またCompTIA認定試験はPCを用いたオンライン試験(CBT)ですが、本学はCBT試験配信企業 ピアソンVUE と提携し、大阪工業大学 うめきたナレッジセンター (JR大阪駅前グランフロント大阪)に試験会場を用意しています。

本講座の開催を皮切りとして、本学ではICT支援員に求められる技術的スキルセットの策定と現場からのアンケートに基づくPDCAサイクルの展開、ならびにICT支援員相互のコミュニティ形成や支援員リーダーの育成など、地域の学校における教育の情報化に関する網羅的な活動を推進します。

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