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Intel Mac を研究に使う (Mac OS 10.4.5--)

updated 2006/7/7
uploaded 2006/5/31

同じノリで,「Mac OS Xを研究に使う」あります
Contents
  1. このページの更新状況
  2. UNIX環境移行に伴う事柄
  3. 一般向けソフトウェアについての印象
  4. 数値計算関連ソフトウェアについての印象
  5. 論文作成・プレゼンテーションソフトについての印象
  6. 現在の課題

  1. このページの更新状況

    (2006/05/31 記) Appleは,Intel CoreDuo を搭載したマシンに移行するという. 今後の流れとみて,MacBookPro 15.4インチ 2GHz を研究費で購入した. バンドルされていたOSは,10.4.4だが,updateで,10.4.5 になっている. Intel化されると,いろいろとできること・できないことが発生する.そこでまた, 普段,「研究」することを動機とした,OS Xへの対応手段で, 私自身少し苦労したことをメモしていく.
    MacBookPro が来てすぐ,これまで使っていた5年前の 初代PowerBookが壊れてしまった.MacBookProの下敷きにされて高熱にさらされたからか, 液晶が死んでしまった.外部モニタ接続でも設定ができずに死亡状態である. いつも初代のマシンを買うと苦労するけど,新しいMacが来るとすぐにそれまでのマシンが 壊れるのはなぜだろうか.


  2. UNIX環境移行に伴う事柄

    • 文字コードを変換する

      Macintoshでのテキストファイルと,Unixベースのテキストファイルは,文字コード,改行コードの 記述が異なる. これまでどおり,これらのコード変換は, Artman21社のJedit Xが必須である.

      ところで,これまでの Macintosh形式で書かれたプログラムファイルなどを即,terminalでコンパイル実行したいときなど 文字コード・改行コードを一気に変換する必要に迫られる.
      emacsなどのterminal上のエディタは,これらのコードを見掛け上変換して表示してくれるが, ファイルそのもののコード変換まではしてくれない.そこで,次のようなファイルをmac2unix などとして保存し,shell scriptとして使うことにした.

      #!/bin/sh
      # @(#) mac2unix Convert Apple Macintosh text files ---> unix text files
      #######################################
      # This UNIX script converts Apple Mac #
      # text files into unix text files via #
      # ASCII  --->  #
      # character translation.              #
      #######################################
      echo "-------------------------------------"
      echo "Mac ---> unix file converter         "
      echo "USAGE: mac2unix file1 file2 file3 ..."
      echo "-------------------------------------"
      
      ################################
      # Set trap to abort on signal: #
      ################################
      trap 'echo "Interrupted by signal" >&2; exit' 1 2 3 15
      
      #####################################
      # Process command-line argument(s): #
      #####################################
      case $# in
         0) # User forgot to enter a filename:
           [ -t 0 ] && echo "USAGE: `basename $0` file1 file2 file3 ..." >&2 && exit 1
       ;;
         *) # Process input files:
           for file in $*
             do
               if [ ! -r $file ]; then
                 echo "Cannot read input file ¥"$file¥"" >&2 && exit 2
               else
                 echo "Converting file ¥"$file¥" ..."
                 /usr/bin/tr '¥015' '¥012' < "$file" > "tmp.$file"
                 mv "tmp.$file" "$file"
               fi
             done
      esac
      echo "... all done! "
      exit
      
      実行形式にするには,
      chmod 755 mac2unix
      などとし,後は 利用するdirectoryのなかで,例えば
      mac2unix *.f
      とすれば,これまでに 作った *.f ファイルがUnix形式になる.
      逆にUnix形式をMac形式に変換するshellも作っておくと便利である。上記のshellの
                 /usr/bin/tr '¥015' '¥012' < "$file" > "tmp.$file"
      
                 /usr/bin/tr '¥012' '¥015' < "$file" > "tmp.$file"
      
      に書き換えて,unix2macなどと名前を付ければよい.

    • Xwindowsを使う

      以前購入した Tenon社のXtoolsは, 今回もきちんと使える.最近,port forwarding機能があることを発見した.すごい便利.


  3. 一般向けソフトウェアについての印象

    • インターネットブラウザを使う

      前回までは,いろいろ比較して書いたが,最近では, Mozilla系のFirefoxか, Apple純正のSafariしか使わなくなった. 右上に検索ウィンドウがいつも開いている効果は大きい.

    • 電子メールソフトを使う

      事実上,メーラーは,Apple OS X付属の Mailで十分ではなかろうか.しかし,Mail 2.xは,Mail 1.xと,ファイルの互換性がなく, Mail 2.x側 で Mail 1.x のファイルを読み込み,コンバートさせなければならない.まだ,Mail 1.x を メインマシンとしているので,メールの分類整理をしたのち,それらを Mail 2.x 側で毎回コンバートかつ ファイル入れ替え,という作業が必要である.

    • ワードプロセッサを使う

      テキストエディタとしては,JEditは,やはり以前と同じように必携である.OS X版もすぐに対応されており,問題なく使える.OS 9.xで作成した書類も,共通に開け,編集でき,そして,再びOS 9.xでの JEditで同様の作業が続けられる.
      レイアウト機能付きとしては,現在OS Xに即座に対応している EGword 12に,軍配が上がるだろう.2003年3月に,EG word 13が発売された. 辞書ファイルがディスクに蓄えられるので,すごく便利になった. 難点を言えば,EGwordファイルは,普通のテキストエディタで開けない,ということだ. しかし,対抗する多機能ワープロが,ほとんどない以上,選択肢がない.

    • デジタル写真処理ソフトを使う

      この項目,まだテストできていません.

    • イラストレータを使う

      ついに,買いました.Adobe Illustrator 10.まだ使いこなせていないが, version 10からOS X対応ですね.

    • その他

      ファイルの同期化は,日常複数のマシンを使うものにとって必要不可欠な作業かと思う. OS 9時代までは,シェアウェアのTS Backupper を使っていたのだが,OS X対応はなかなか望めそうもない.そこで,洋物だが, FoldersSynchronizerを 使うことにした.US$40. シンクロの履歴が残せるので,毎回クリック1つでフォルダの同期化が 可能になった.

      Norton Systemworksが,version 2となり,OS X完全対応版となった. 1年ぶりに我がPowerBookにNorton環境が復活した.とりあえず,speeddiskでHDを片づけ, bitmap情報の修正を行った.結構たくさんあった.体感速度もほとんど変わらない.
      (2003年10月)Norton SystemWorksは,3.0となり,OS X版のみupdateされた. 機能的にはあまり変わらないようだ,と侮っていたら,いきなりHDの故障に見舞われた. CDからの起動ではOS 9用とOS X用と二つ選べるが,OS Xで使っているHDはOS X起動のCDでないと 修正できないことがあるらしい.しかし,やたらCD起動が遅いのは何故だろう.私のG4が もう寿命だからだろうか.


  4. 数値計算ソフトウェアについての印象

    英語版であるが, High Performance Computing for Mac OS Xというページもあり.

    • Fortranを使う

      私にとって,Intel CPUになった最大のメリットは, Intel Fortranが使えることだ. Absoft社のProFortranは,高かったからね.Intelに連絡したら,日本代理店の エクセルソフトという所から連絡が来た.アカデミックプライスを交渉すると, ライセンス番号が,うやうやしく郵送されてきました.


    • XGraphを使う English version

      あまり知られていないが,計算結果をちょっとしたグラフで見たいとき,freewareの XGraphは,なかなか便利である. 2次元グラフしか機能はないが,部分の拡大は任意にしてくれるし,線の微分も取ってくれる. しかも,アニメーション機能も備えているので,時間変化を見たいときはこれだけで十分である. ただし,98年位を最後に開発者が手を引いているので,利用は自己責任ということになる.(おおもとのページはすでにリンク切れ)

      OS Xでも,上記のTenon社のXtoolsをインストールしてあれば,XGraphに添付されたMakefileを適当に変換することにより,実行ファイルが作成でき,利用できるようになる.


    • gnuplotを使う

      Finkの中に,gnuplotパッケージがある.まだ,私は,インストールに 成功していない.


    • Mathematica / Mathtensorを使う
      私のMathematicaは,まだ4.2である.version upする機会を失ってしまったので, しばらく4.2である.2006年6月のOS Xのsecurity updateを行うと,Mathematicaで演算ができない,というバグがあり, Mathematicaのホームページでは,バグをAppleに報告した,と書いてあった.2006年7月のsecurity updateを行うと, この問題は解決していた.密かに必死で直していたらしい.

    • Mapleを使う
      私はまだは,2003年6月のMaple version 9である. IntelMacでも使える.

    • Kaleidagraph / IGORを使う
      • IGORは,version 4でOS X native対応した.
      • Kaleidagraphは, version 3.5でOS X native対応(2003年2月).現在,versionは,4に上がっている. OS X以降,プリンタドライバがepsをサポートしなくなったため,作成したグラフをepsに変換するためには, OS 9以前の環境を使うか,一度pdf形式にして,それをIllustratorでeps形式にせよ,と Kaleidagraphサポートページにあり.

  5. 論文作成・プレゼンテーションソフトを使う

    • textureを使う
      • OS 9時代は,Bluesky社のTextureを使っていた. Bluesky社は,いっこうにOS X native対応をしてくれないまま,時が経っている.その間,UNIXのplatexをベースにして Mac OSでの インストールに関連するものすべてを含んだパッケージを用意してくれた人がいる. pTeXpackage より,pTeX package をダウンロードすると,一発で,latexが使えるようになる. これには,GNU ghostscript 7.05も含まれているので, ps2pdfも含まれており,dviファイルをpdfに変換することで, viewerもとりあえずOKである.なんとも素晴らしい.
      • OS 10.3までは,pdfビューワとしてApple純正の「プレビュー」が,
        /Applications/Preview.app/Contents/MacOS/Preview basic.pdf&
        
        としてターミナルからファイルを指定して起動できたのだが,OS 10.4では,それができない.私は,platexして, そのまま自動で画面に文書整形結果を出させないと満足しない者なのだが,上記の技が使えなくて結局 ビューワはdviファイルをMxdviで,印刷はpdfファイルをAcrobatで,という使い分けになった.ちなみに コンパイルのスクリプトは,
        cp basic.tex pp.tex
        platex pp.tex
        platex pp.tex
        /Applications/mxdvi0275/Mxdvi.app/Contents/MacOS/Mxdvi pp.dvi&
        dvips -o pp.ps pp.dvi
        dvipdfmx pp.dvi 
        mv pp.pdf basic.pdf
        
      • インストール方法については,ここでは詳しく書かないが, 後でrevtexなどのスタイルファイルを組み込む場合, ディレクトリを入れるところは
        /usr/local/share/texmf/
        
        で,インストール後,TeXファイルの位置関係を設定するため,
        mktexlsr
        rehash path
        
        することが必要.
      • なお,前述の小磯氏は,JTexEditのCarbon化を進めており,OS Xで起動する JTexEditがダウンロード可能である.shell texに対応しているので,わずかな手間を我慢すれば, 以下のplatexとAcrobatReaderとを自動接続することで, これまでのTexture的な環境をつくることができるようになった(らしい). 分厚いpdfのマニュアルもあるのでインストールも簡単である. /usr/local/share/texmf/ 内にフォントを入れる必要があるが,そのためには, 管理者パスワードを設定して terminal で su することが必要. 管理者パスワードの設定には「アプリケーション > ユーティリティ > NetInfoマネージャ」で,鍵を クリックし,メニューから管理者パスワードの設定を選ぶ.
    • texture関連のエディタやスペルチェッカー

    • ghostviewを使う
      psファイルを開くことも,まだ多い.
      • 上記のps2pdfがインストールされていれば,viewerやAdobe Acrobat Readerで 書類は読める.
      • Mac版のghostviewは,かつては固有のソフトがいろいろあったが,現在では,Unixベースのものを 利用するのが筋だろう.Finkプロジェクトでは, ghostviewがリストに入っている.近いうちに試してみるつもりだ.

    • Acrobatを使う
      anti-Microsoftの私は,プレゼンテーションにはpdf化したファイルを使っている. pdf作成は,Appleのプリンタドライバで可能であるが,pdfファイルの編集には,やはり純正の Adobeの Acrobat. 現在のversionは,7 である.Intel Macで,はじめ,version 6を使おうとしたが,持っていたCDが version 5からのupgrade版だったので,OS 9に対応していないIntel Macではインストール自体苦労した. しかも,フォントが対応していないからか,Epsonのプリンタで出力できない,という問題があり,結局 version 7を新規購入することで,プリント問題は解決した.
      ところで,Adobeのユーザ登録システムは,初回にFax登録したか,online登録したかで,その後の 再登録の運命が異なるようである.古くからのユーザに不便を強いるのはどうかと思う.

  6. 現在の課題

    きちんと試してみなければいけないもの.

    • Fink project.
    • ygraph
    • ghostview 日本語版
    • X11 SDK for Macintosh
    • emacs表示をカラー化したいが,まだ方法不明.Xemacsというものも世の中あるらしい.


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