現在の星座の起源


現在の星座

 現在、日本で使われている星座はギリシャに起源をもつものである。世界的には、さまざまな理由で星座が乱立したものを統合、整理し、1928年の国際天文学連合(IAU)第3回総会で現在の88星座が決められた。後に日本で、88の星座とそのラテン語での正式名が決まった。1944年に学術研究会議(現日本学術会議)が訳名を決定するとこれが全国的に使われるようになり、その後、数度改定され、現在に至っている。

起源

 現在の日本で使われている星座の原型は、メソポタミアで考えられたとされている。星座の存在を直接示す最古の証拠は、メソポタミアで発掘された石碑と粘土板に見つかった。バビロンから出土した『夜の神々への祈り』と呼ばれる文書は紀元前1700年ごろに記されたもので、4つの星座と3つの星、プレアデス星団が記されている。紀元前1300年以前には、メソポタミアの人々が認識していた星はごくわずかだった。紀元前1300年以降は、境界石や円筒印章に太陽や月や惑星を表す符号と組み合わせて、これらの象徴が描かれるようになり、これらが星座を表していたのであろう。

メソポタミアからギリシャへ

 古代ギリシャの星座にはアッシリアと同じ名称で呼ばれているものがいくつも存在する。ギリシャのやぎ座とふたご座の星々は、アッシリアでは『半山羊半魚』、『大きな双子』という類似名称で呼ばれていた。合計20の星座がアッシリアの名称をそのまま模している。10の星座は構成する星が同じで名前が異なっている。アッシリアで『雇夫』、『ツバメ』が牡牛、魚と名づけられた。


次へ

TOPへ戻る