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大阪工業大学 情報科学部 宇宙物理・数理科学研究室 2014年度 卒業研究

4次元のLotka-Volterraモデルにおけるカオス

コンピュータ科学科 笠木悠司

2015/2/16 作成

概要 / 目次 /

概要

数理生物学と呼ばれる学問は近年飛躍的に発展しており,様々な数理モデルが構築・解析・検証されている. そこで本研究では,「Lotka-Volterraモデル」と呼ばれる生物の個体数に関連するモデルを解析して理解を深める. J.A.Vanoら[Nonlinearity 19 (2006) 2391?2404]は,4次元(即ち4種類の生物)のLotka-Volterraモデルで特定の定数を与えると「カオス」と呼ばれる現象が発生し,1〜3次元においてはそれが発生しないと結論付けている. このモデルの一般性を研究した.

本研究では,J.A.Vanoらが示したカオスとなる定数の組み合わせをVanoモデルと称し,自分が用意した定数の組み合わせをモデル1と称する.

       
  
 
  
 
  
Vanoモデルの個体数の変遷
 
  
モデル1の個体数の変遷
 

目次

  1. 序論
    1. 数理生物学
    2. 非線形性
    3. 非線形とカオス
    4. 本研究の目的
  2. カオス
    1. カオスの定義
    2. Logistic写像
    3. カオスと数理生物学の関係
    4. 安定性
    5. Lyapunov指数
  3. Lotka-Volterraモデル
    1. 2次元モデル
      1. 具体例と2次元モデルの方程式
      2. 平衡点
      3. Runge-Kutta法
      4. 2次元モデルのシミュレート
      5. 外的要因による影響
      6. 2次元モデルのLyapunov指数
    2. 4次元モデルにおけるカオスの確認
      1. 方程式の応用化
      2. 解の用意と個体数の挙動
      3. 3Dプロットによる比較
      4. 正四面体による4次元座標表示
      5. 4次元モデルのLyapunov指数
      6. Vanoモデルの一般性
  4. 結論
    1. 正四面体座標系について
    2. カオスとLyapunov指数の関係
論文

笠木悠司   2015年4月からの所属先 株式会社 電算情報技研
2015年4月からの連絡先 ktym4321_@_gmail.com(_@_を半角@に)