専攻major subject

建築・都市デザイン工学専攻Major in Architecture, Civil Engineering and Urban Design

6分野に関わる技術を融合的に理解し、使いこなせる幅広い視野を持った人材を育成。

2017年度からスタートした大学院工学研究科の「建築・都市デザイン工学専攻」は、工学部の「都市デザイン工学科」、「建築学科」および「環境工学科」との関連で設置された専攻です。これらの3学科で学び、身につけた教養・知識や専門技術をさらに高め、またそれらを融合的に理解することにより、これからの社会で実践的に活躍できる高度な技術者を育成することを目標としています。

「都市デザイン工学科」・「建築学科」・「環境工学科」はそれぞれ、産業や生活の基盤となる公共施設である社会資本を構築する技術、複雑で多岐にわたる建築物を設計・建設するための技術、さまざまな規模での物質循環やエネルギー循環をマネジメントする技術を学び、身につける学科ですが、学習を進め学びが進展するに伴い、活躍するためにはより深い知識や高度な技術が必要であり、またこれらの専門領域が互いに関連性を持つことに気がつくと思います。

これらの専門領域においては、都市や建築、あるいは計画・建設やマネジメントというような従来の枠組みで理解するのではなく、人間が生活するためのより良い空間をどのようにつくり、マネジメントしていくか、という視点で、専門領域を相互に関連させて総合的に考えていくことが求められつつあります。

例えば都市計画に関して、従来の土地利用計画や施設計画という分け方だけでなく、人間の生活を中心とする環境計画の視点において計画を横断的にみていく考え方から、すでに防災計画、景観計画、自然・文化財保護計画などがつくられており、それらの課題は建築から都市までの縦断的な空間領域で解決されるべきものです。すなわち、これからの社会で、都市・建築の計画・建設やマネジメントに関する専門技術を活かして、高い安全性・快適性・利便性・保健性・経済性などをもつ生活空間を構築し、マネジメントしていくためには、より高度な技術を身につけることに加えて、関連性を持つ分野の理解も必要となります。

そこで、「建築・都市デザイン工学専攻」では、この命題を実現する教育課程として「デザイン・計画」、「構造・材料」「河海・地盤」「環境」、「歴史・意匠」および「システムマネジメント」の6分野に構成し、高度な知識と技術を融合的に理解し、使いこなせる幅広い視野を持った専門職業人・高度技術者の育成を目指します。

  • 建築学コース
  • 都市デザイン工学コース
建築学コース

建築・都市デザイン工学専攻が包含する技術領域は幅広く、領域相互の関係性も深いため、本専攻では、基礎となる学部の専門性を高める「デザイン・計画」、「構造・材料」「河海・地盤」「環境」、「歴史・意匠」および「システムマネジメント」の6分野とその融合を担保する「専門横断」を設置する教育課程を編成しています。

建築学コースでは、建築学の各分野において、幅広く、かつ、専門性の高い知識、方法論および倫理観を身に付け、建築に対する社会の要請を主体的に見出し、その解決に携わるための能力を高めていきます。

特色ある科目の一例として専門横断に設置する「建築・都市デザイン演習」では、建築から都市までを実践的・総合的に「デザイン」し、そこで生じる諸課題の解決方法を提案・発信する実践教育を実施します。また、「防災工学特論」ではわが国の防災における喫緊の課題とその解決法を学び、「建築職能論」では建築に携わる者に求められる職能を理解し、倫理観を涵養します。

都市デザイン工学コース

建築・都市デザイン工学専攻が包含する技術領域は幅広く、領域相互の関係性も深いため、本専攻では、基礎となる学部の専門性を高める「デザイン・計画」、「構造・材料」「河海・地盤」「環境」、「歴史・意匠」および「システムマネジメント」の6分野とその融合を担保する「専門横断」を設置する教育課程を編成しています。

都市デザイン工学コースでは、都市および地域とそこで営まれる人間活動を対象として、自然環境と調和し共生のできる社会基盤について、その整備や維持管理のための幅広い高度な技術と考え方を学びます。

特色ある科目の一例として専門横断に設置される「建築・都市デザイン演習」では、これまでのわが国の高い技術と伝統を基礎としながら、都市デザイン工学として、建築学の視点を含む柔軟で広い視野からの新たな技術開発のための考え方と知識を修得します。