バイオガス利活用施設を見学しました

2015年3月11日

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 3月9日に環境工学科有志が神戸市建設局東水環境センター(神戸市東灘区魚崎南町)の「こうべバイオガス」関連施設を見学しました。

 この施設は、下水処理場で発生する汚泥を微生物の力を使って分解(嫌気性消化)し、分解代謝物として得られるバイオガスを精製・利活用しています。バイオガスには都市ガスと同じ成分であるメタンが約60%含まれており、これを精製して天然ガス自動車に供給したり、さらに調整して都市ガスとして導管へ供給しています。また、嫌気性消化後の消化液からリンを取り出す施設も見学しました。そのリンは肥料として地元で利用することが検討されています。震災復興をきっかけに取り組まれ、関係者の強い思いが実現につながったことを知りました。
 下水汚泥や食品廃棄物、間伐材や剪定枝などの有機系廃棄物は今もほとんどが焼却処分されています。これらを再生可能な有機系資源“バイオマス”として有効利用することは、今後の日本にとって重要なことです。当施設ではこれら下水汚泥以外のバイオマスも一緒に嫌気性消化するテストも行っており、今後のバイオマス利活用の試金石としての存在だと感じました。
 参加した学生の中にはバイオマス関連企業への就職を希望する人もいて、熱心に質問していました。

 雨の中をご案内くださいました東水環境センターの皆様に御礼申し上げます。

写真上)卵形の消化タンクこの中で有機物が分解されバイオガスが発生します。
写真中)バイオガス供給するガスステーション
写真下)消化汚泥から回収されたリン。肥料として利用されます。

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