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災害に強い安全なまちづくりの実現を目指して ~工学部都市デザイン工学科 日置准教授研究紹介~

2014年11月14日

  • 研究内容を語る日置准教授 研究内容を語る日置准教授
  • ゼミのメンバーたち ゼミのメンバーたち
  • 工学実感フェアでの実験風景 工学実感フェアでの実験風景

近年、震災や豪雨による様々な地盤災害が続き、社会に深刻な被害を与えています。
工学部都市デザイン工学科の日置准教授の研究分野である地盤防災工学は、被災地の復旧・復興だけでなく、これから起こり得る南海トラフ巨大地震などの防災・減災に向けて、知見の活用が期待される学問分野です。
日置准教授が注力している研究の1つは、豪雨時に紀伊山地で起きる深層崩壊の危険度予測です。深層崩壊とは、豪雨などにより山地などの傾斜地の深部から岩盤ごと崩壊する現象で、土石流としてそのまま流れ下るなどの二次災害を引き起こすこともあります。2年前に紀伊山地で深層崩壊が多発しましたが、この発生を早期に予測し、深層崩壊から尊い命や財産を守ることが研究の目的です。オリジナルの計算モデルを使った調査から、累積降雨量が同じ800㎜であっても、1時間あたり40㎜の雨が20時間続くより、10㎜の雨が80時間続く方が深層部(岩盤内)への浸透量が多くなり、深層崩壊が発生しやすいことが判明。現在、解析結果から得られた指標とアメダスデータを使って紀伊山地全域のモニタリングを継続して行っており、深層崩壊の危険度が高まった時には自治体に連絡できる仕組みをつくることが今後の目標です。
また、小規模建築物(戸建て住宅)の液状化被害予測も研究テーマの1つです。比較的大規模な建築構造物を建てる時は液状化の判定指針があり、必要に応じて液状化対策を施すのですが、戸建て住宅の場合は詳細な地盤調査を行うことはまれで、地盤の液状化判定や品質評価が実施されていないケースが大半です。現行の液状化判定法では、細粒分(シルト分と粘土分)を多く含んでいる地盤が液状化しにくいという考えに基づいて地盤の液状化抵抗を計算しますが、実際は粘り気のある粘土を多く含んでいる地盤が液状化しにくいため、判定結果を鵜呑みにすることには若干の危険性があります。本研究では、沖積砂層の粘土分含有量とその性質に着目し、現在、それらを地盤情報データベースにより調査研究中です。地盤の品質評価について大手ハウスメーカーと協力しながら研究を進めており、消費者にとって安心かつ快適な住宅選びをサポートできるよう、地域地盤の有益な情報を発信していく予定です。
日置准教授は、「地盤防災工学は、さまざまな地盤災害から尊い命や財産を守るうえで根幹をなす学問の1つです。学生たちには自身が学んだことを安心・安全な街づくりや住宅建築に役立てて、社会に貢献するという高い志を常に持ち続けてほしいですね」と語られました。

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