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第1回「Design Relay Talk2011」を開催しました

2011.06.08

  • 第2部「フリートーク」(中央が田根氏) 第2部「フリートーク」(中央が田根氏)
  • 第1部「ゲストトーク」 第1部「ゲストトーク」

 6月4日、工学部建築学科と空間デザイン学科が企画・運営する第1回「Design Relay Talk2011」を大宮キャンパスで開催しました。このイベントは工学部建築学科と空間デザイン学科の学生らで組織する「デザインリレートーク実行委員会」が中心となり企画・運営するもので、2年目の今年はメインテーマ「デザインに何が出来るか」について、ゲストスピーカーと聴衆がともに考えます。初回のゲストスピーカーには建築家の田根剛氏を迎え、学内外から約100人の方々が参加しました。
 第1部「ゲストトーク」では、世界各国をフィールドとして活躍されている同氏から、「エストニア国立博物館」(2014年完成予定)、「デンマーク自然科学博物館」の設計など、これまで手がけた数々の建築作品について紹介がありました。「なぜその場所に建築を作るのかを常に考えています。リサーチした全ての事柄を歴史的背景として扱い、建築の存在によって、それまで敷地に流れた時間と、今後続いていく時間を繋ぐことができるのかが重要です」と話されていたのが印象的でした。
 第2部「フリートーク」では、今後の目標について問われると、「ゴールを設定して進むのではなく、新たな仕事や人に出会って新たな展開が見えることや、過去から連綿と続く人々の考えから学び、自分が去年は感じられなかったことを今年は感じたりできたりすることに喜びを感じながら日々の仕事に取り組みたいと思います」とのお話がありました。
 最後に「Design Relay Talk2011」のメインテーマである「デザインに何が出来るか」について、同氏はまず、「建築とデザインは同じではないと僕自身は考えている」と述べ、また「建築家は、敷地に流れる時間や歴史的背景から必然といえるコンセプトを発見し、同時にそのコンセプトを最も素直に実現するために、素材を熟知しディテールを創っていくかが大切です。そのコンセプトとディテールを繋ぐことがデザインかもしれませんが、できればそこに恣意的なものが入らないようにしたいと考えています」と自身の考えを述べられました。また「ものづくりに携わる人は、常に肌で場所の空気と呼べるものを感じていないといけません。時間的に余裕のある学生時代に国内、海外を問わず旅をすることをお勧めします。旅先で、写真では分からない場所の空気を身体全体で感じてください」とアドバイスを送ってくださいました。