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「あさひ“ちょこっと”科学セミナー」で生命工学科の藤里教授が講演しました

2011.11.14

  • 第2回あさひ“ちょこっと”科学セミナー 第2回あさひ“ちょこっと”科学セミナー
  • 講演する工学部生命工学科の藤里教授 講演する工学部生命工学科の藤里教授
  • 参加者は熱心に聴講してくださいました 参加者は熱心に聴講してくださいました

 11月12日、大阪市旭区と本学が連携して実施している「あさひ“ちょこっと”科学セミナー」を大宮キャンパスで開催し、工学部生命工学科の藤里教授が講演しました。このセミナーは、一般市民の皆さんが「科学を身近に接していただけるように」と実施しているもので、本学が取り組むさまざまな研究分野の中から、市民の関心が高く、理解していただきやすいテーマを取り上げています。
 今年度第2回目の開催となる今回は、“生命工学が描く未来の医療”をテーマに実施し、一般市民など約20人が聴講しました。藤里教授は、医療や手術の現場で使用するレントゲンや輸血ポンプ、人工心肺をはじめとする様々な医療機器は、「工学」や「生命工学」技術によって支えられていることを分かりやすく解説しました。講演では、大動脈瘤等の手術にはプラスチック製の「人工血管」、また股関節を構成する大腿骨の骨折には「人工関節」等の生体材料が主に用いられることを紹介したほか、「人工血管」は一度置き換えればほぼ一生そのまま使用することができるのに対し、プラスチックや金属、セラミックス素材を用いた一生使用可能な「人工関節」や「人工臓器」の開発は、現在の技術では非常に難しいと述べました。そこで近年注目を集めている再生医療について、動物(ブタ)の血管から細胞を抜き取り、残った細胞とタンパク質に人間の細胞を埋め込むことで、人間の皮膚や関節、臓器を再生させる等、最先端の研究事例を複数紹介しました。また、同教授が現在研究している細胞とタンパク質から成る「人工筋肉」を、工学部ロボット工学科と連携してバイオ系ロボットに応用していきたいと語りました。
 最後に「この分野の研究は非常に難しいですが、近い将来、事故や疾病等で失った手足を細胞やタンパク質を使って再生できる時代が到来するかもしれません」と、再生医療の未来について語りました。参加者は藤里教授のわかりやすい説明に興味深く聞き入り、講演終了後には積極的な質問が寄せられました。

 第3回は2011年12月17日に本学にて開催されます。「“あなたも発明家”~アイデアを保護するしくみ~」をテーマに知的財産学部の高田講師が講演する予定です。