代表作:『富嶽三十六景』『北斎漫画』など
「浮世」という言葉はすでに平安時代から使われていた。
自然の風景、都市、建築など、戸外の景観を描いた絵画。
19歳で勝川春章の門下に入り、師匠没後に離脱。
その後は、独自の道を貫き、浮世絵師としては遅咲きの40代後半から頭角を現した。
90歳までの画家人生で、3万点超の作品を描き「森羅万象つくして描かざるはなき」
とまで言われた。「画老人卍」とも名乗り、ストイックなまでに絵を描き「人生一
絵師」を貫いた人物。
【参考資料:『浮世絵の解剖図鑑』P14より引用】
それには憂世、浮世の両様の字があてられているが、その意味するところは憂き世であ
る。「この世、ただ今」のこと。
今日を生きる人たちの生活、生き様、楽しみを描いた「浮世(いま)の絵」のこと。また、
浮世絵とは江戸時代に庶民が愛した絵画でもあり、浮世絵には様々な題材がある。『美
人画』、『役者絵』、『風景画』など、ジャンルも限りなく広がり、庶民的な風俗画の
世界を新たに展開させた。
【参考資料:『原色日本の美術18 浮世絵』P178、5行目より引用】
【参考資料:『浮世絵の解剖図鑑』P8より引用】
19世紀に入り、浮世絵師は伝統的な名所絵、山水画の類も手掛けたが、浮世絵の題材
としてそれほど一般的なものではない。それが風景画に変わって流行を見たのは、西
洋の透視遠近法を応用した浮世が浮世絵師によって試みられ、葛飾北斎、歌川広重が、
これと名所絵、山水画の伝統と結び付けて、風景画の分野を開拓した。
【参考資料:『広辞苑』より引用】
【参考資料:『原色日本の美術18 浮世絵』P179、24行目より引用】