本学二年生2名が弁理士試験(一次試験)に最年少合格

知的財産学部 
准教授 五丁 龍志

五丁 龍志
知的財産に関する難関国家資格として知られる弁理士試験が今年も行われています。
5月に一次試験(合格発表は6月中旬)、7月に二次試験(合格発表は9月末)、10月に三次試験(合格発表は11月上旬)という長丁場の試験です。今年の特許庁の資料によれば志願者は4700名弱、一次試験の10代受験者が11名、受験年齢最年少が19才、10代合格者(一次試験)が2名となっており、一次試験の倍率は7倍程度です。

昨年度から知的財産学部の弁理士試験受験希望者に対する支援体制を一新して年間を通じて学習指導を行ってきました。その結果、本年度の弁理士試験では2年生(2名:両名とも19才)が一次試験を突破しました(7月3日に彼らは二次試験を受験してきました)。

本学は弁理士資格取得希望者に対し、
 ・弁理士受験会(土曜日午後3時間開催 年間40日)
 ・弁理士受験会アドバンスコース(本年度開講 火曜日5限開催 年間25回開催)
を支援体制として敷いています。
これに加え、
 ・知財塾(私の私設勉強会で知財の基礎知識を学ぶ勉強会 土曜日午前3時間大工大にて開催 年間53回)
 ・学生の自主勉強会(2年生→水曜日4限、1・2年生→木曜4限)
が開催されています。

今回合格した2名は、この全ての仕組みを利用し、一次試験を突破しました。
また、彼らと共に勉強してきた学生が次に続くために必死に勉強し、また彼らの後輩が先輩に追いつき追い抜くべく血眼で勉強に取り組んでいます。今後がとても楽しみな状況ができあがりました。

連続的に弁理士試験合格者を排出するレベルの「尖った集団」を学部内に形成する仕組みの土台が完成です。今後はうまく機能するかを検証しながら微修正を加えるステージです。

学生が弁理士のような「強い資格」を取得することには様々な声があります。
例えば「実務の経験がないのに資格だけあっても意味がない」など。

持っている側からすれば「ないよりはあった方がまし」程度のものですが、意味がないわけではありません。資格はそれこそ「死にものぐるいで勉強してきた証し」で「一定の知識レベルを保有していることの証書」です。少なくとも、「継続的に努力ができ、モノにした人間」であることは保証してくれます。
私も弁理士試験を経験し、また長年多くの受験生を見てきましたが、その目からみても、今の工大の弁理士試験を目指す学生はそこらの受験生よりしっかり勉強しています。

体験をフォローする仕組みも動き始めました。本学知的財産学部の指導内容は、本年度よりPBLという実践演習形式の授業が本格稼働を始めました。我々知財実務経験者が自身の体験を基に作り上げたカリキュラムを通じ、知財実務を学生に疑似体験させ、実践スキルの養成をこれまで以上に進めています。

学生には常々「資格を取得したって何も立派な人間になったわけではない、必死に考え、体験し、社会の仕組みとそこで法律を利用して適切な判断ができるバランスを身につけて初めてスタートライン」と指導しています。資格を保有しようがしまいが、最初は誰でも素人です。知的財産のプロフェッショナルとして知識と経験を積む上での通り道が資格。我々の使命は、そのような巧の道があることを学生に情報として与え、その道を歩む学生をサポートすることです。
知識と経験を有する優秀な学生が社会へ羽ばたき、知的財産の世界で活躍してくれることを期待しています。

注:弁理士
 この資格があれば、特許などの取得に関する手続の代理業を行うことができる独占資格。
 年間1回試験(一次〜三次試験まで)が開催され、合格率はトータルで10%以下の難関国家試験です。

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