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ロボットデザイン!?

ロボット工学科 
准教授 廣井 富

廣井 富
2015.05.25
  • 図1:日常生活支援ロボットASAHI

    図1:日常生活支援ロボットASAHI

  • 図2:ARによるロボットデザインの評価

    図2:ARによるロボットデザインの評価

  • 図3:各種展示会,ロボカップ@ホームリーグにおいて

    図3:各種展示会,ロボカップ@ホームリーグにおいて

日常生活支援ロボットに求められること
 私の研究室では,「日常生活支援ロボット」の研究・開発をしています.人間の身の回りでロボットが活躍するためには,単に機能が高いだけでは十分ではなく,そのデザインも重要です.例えば,ロボットの外観を適切にデザインすることにより,そのロボットに対する「親しみやすさ」を演出することができます.しかし,そのデザインを誤れば,ユーザはロボットに対し,不気味さや恐怖感を覚えることになり,結果的にロボットの機能が十分に使われないことにつながります.

ロボットデザインとは
 ロボットデザインとは,単に外観だけではなく,ロボットの動作を含みます.例えば,人間とコミュニケーションを行うロボットをデザイナが設計したとしても,適切な動作をしなければ,人間は不気味さを感じます.

拡張現実感とロボット
 ロボットを製作した後,実地テストを繰り返し,デザインの不具合を修正することが,一般的かと思います.しかし,ロボットの製作には,多大なコストと時間がかかります.そこで,拡張現実感(Augmented Reality, 以後AR とする)を用いて,ロボットデザインの評価を行うことを提案しています.AR とは実世界内に仮想物体や情報を重ね合わせて表示する技術です.例えば,図2に示したように,もっとも「親しみやすさ」を感じるロボットの設計ができました.

実世界への応用
 ロボットを研究室の中で動かしているだけでは,十分な知見は得られません.現場で使用してもらう必要があります.しかし,現状では様々な制約があり,現場で使用してもらうのが困難です.そこで,最初のステージとして,オープンキャンパスや各種展示会への出展,そして,生活支援ロボットの性能を競技形式で競うロボカップ@ホームリーグ(2015年大会優勝)へ出場することで様々な知見を得ています.いよいよ,次のステージが待っています.人間に役立つロボットを目指して!