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「都市計画は通史的研究が大切で面白い!」

都市デザイン工学科 
教授 岩崎 義一

岩崎 義一
2017.10.18
  •       農地パーツと農地地点での「きれい」項目評価分析

          農地パーツと農地地点での「きれい」項目評価分析

  • 古代ローマ遺跡の調査遠征

    古代ローマ遺跡の調査遠征

  • 研究室のゼミ風景

    研究室のゼミ風景

 我が国日本では、高齢化のさらなる進行による地方部の過疎化や空き家問題、人口減少による街づくりの在り方、ゲリラ豪雨等の異常気象による住民避難計画の見直しなど、様々な地域問題を抱えています。このような現状において、安心・安全・快適・便利な暮らしを支える街づくりが急務となっています。こうした問題の解決・改善には、まず現状に至った時代背景、つまり歴史を知ることが重要であると考えており、都市計画と歴史は強く結びついているものとして捉えています。私たち都市・地域計画研究室ではこうした地域問題や社会問題について、工学的な手法を用いて通史的研究に取り組んでいます。

 皆さんは、普段の生活や街中を歩いているとき、何かに興味や問題意識を持ったことはありますか。本研究室では、学生自身がもつ興味や、普段の生活で感じる街中の問題点を研究テーマにしています。具体的には、高齢者が集う地域施設のコミュニティ形成に関する研究やコンパクト・シティのあり方に関する研究等の身近な研究テーマから、大阪市の工業集積地区の立地変容や全国の地方鉄道の再生要因といった社会インフラに関する研究や世界の歴史都市の研究まで、幅広いテーマについて研究を行っています。

 基本的な研究の進め方としては、自ら問題意識を設定し、これを分析及び検証し、法則性を析出して、その成果をいかに伝えるかについて考究します。また、研究テーマに対する地域の歴史や時代背景を踏まえて研究の目的・方法を明確にし、結論を論理的に組立て構成していくことにも力を入れています。本研究室では、研究に対する調査においても一人ではなく、仲間同士で協力し合い、実際に現地に足を運び、実態調査も積極的に行っています。このように、都市・地域における諸問題・課題に対する探求心・情熱も皆が持っており、優れた環境の中で研究ができています。さらに、自分の考えを論理的にかつ分かり易く相手に伝えるなど、社会で通用し現場で応用できる能力を養うことができます。