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夢は、無尽蔵な太陽光エネルギーを利用した、低炭素社会を実現すること

応用化学科 
准教授 東本 慎也

東本 慎也
2019.02.26
  • 太陽電池に光照射する様子

    太陽電池に光照射する様子

  • 測定データに注目する様子

    測定データに注目する様子

 無機光エネルギー化学研究室では、「無尽蔵な太陽光」、「エネルギー・物質変換」そして「人工光合成」をキーワードに、ライフワークとして研究を進めています。
当研究室では、半導体光触媒ならびに太陽電池に用いられる光機能性材料の開発を行っています。具体的には、新規な半導体光触媒、または光電極を用いた、電気を使わない水分解によるソーラー水素製造、二酸化炭素の光還元によるエネルギー創出、水を酸化剤に用いたベンゼンからフェノールへの選択的変換反応といったファイン光有機合成反応、そして水中または大気中に微量に存在する有害物質の分解除去の低コスト化かつ高効率化を目指しています。また、ソフトプロセス法より合成した金属複合硫化物コロイドを光増感剤に用いた、新規量子ドット太陽電池の高効率化ならびに高耐久化の研究を推し進めています。
 これらの研究は、太陽などの光エネルギーを使って、二酸化炭素と水という2種類の無機物から有機物の糖を合成する「光合成」を模倣した、「人工光合成」そのものです。私自身、研究内容には非常に魅力を感じています。特に、学生さんには、夢を持って研究を推し進めていって頂きたいです。若い発想やバイタリティーが、この分野の発展の生命線であり、日々、学生さんと一緒になって宝物を探すかのようにやっています。学生さんから「科学の意外性」を教えてもらいながら、時にはハードな研究を楽しみながらやっています。私たちが発見したことが10年後、いや、20年後でもいいのです、地球保全に役立ち、今の社会環境を少しでも良くすることができたら。そういった川上の研究(基礎研究)を地道に続けていきたいと考えています。