老朽化する橋を守れ!

都市デザイン工学科 
講師 今川 雄亮

今川 雄亮
2019.06.27
  • 図-1 橋げた端部の腐食

    図-1 橋げた端部の腐食

  • 図-2 既設橋のジョイントレス構造化

    図-2 既設橋のジョイントレス構造化

  • 写真-1 研究室のゼミ風景

    写真-1 研究室のゼミ風景

 わが国には、2018年3月時点で橋の長さが2m以上の道路橋が約73万橋あると言われています。これらの橋は、1960年~1970年代前半の高度経済成長期に集中的に建設されており、現在、その約25%が建設後50年(橋の老朽化が顕著になる目安)を経過しています。そして、建設後50年を経過する橋の割合は、20年後には60%を超えるとされており、今後、急速な老朽化が懸念されています。

 老朽化した橋を全て新しく架け替えることになると、当然、莫大なお金が必要になります。また、架け替えのために道路を長期間通行止めにすると、皆さんの生活に大きな支障をきたします。したがって、わが国では、今後、急速に老朽化する橋を安全な状態で長持ちさせることが求められています。

 そこで、橋梁工学研究室でも、橋の老朽化問題に関する研究に取り組んでいます。橋は、橋げたに用いる材料によって、鋼橋とコンクリート橋に大きく分けられます。このうち、鋼橋では、図-1に示すように、橋と道路の境界部から漏れた雨水などによって橋げたの端部や付属物(伸縮装置や支承と呼ばれる)が腐食し、橋梁の機能を低下させることが問題となっています。

 この問題の対策のひとつとして、当研究室では、図-2に示すように、老朽化した橋げたの端部をコンクリートで埋め込み、橋を支える橋台と一体化する工法(ジョイントレス構造化)の適用を目指して研究しています。ジョイントレス構造は、橋げた端部の腐食の原因となる水の供給を遮断するとともに、車両が走行しやすく地震にも強い構造にすることができます。

 しかし、ジョイントレス構造化は、単に橋げたの端部をコンクリートで埋めれば良いのではなく、車両や地震による力を橋げたから橋台へ確実に伝達できる方法を考える必要があります。また、既存の橋げたや橋台にこれまで以上の大きな負担がかかると逆効果になってしまいます。そこで、当研究室では、解析や実験などを通じて、これらの課題を解決するための研究を行っています。

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