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ロボット社会の到来とは?

機械工学科 
教授 牛田 俊

牛田 俊
2022.05.27
  • 知能ロボティクス研究室

    知能ロボティクス研究室

  • M科研究推進クラス

    M科研究推進クラス

 「ロボット」が我々の社会生活に溶け込んで欠かすことのできない存在になったとき、ロボット社会が到来したと言えるでしょう。果たして将来、ロボット社会がやってくるのでしょうか?(という問いかけを3年生の「ロボット工学」の授業で扱っています。)
 その対比として、今の日本の基幹産業の一つである「自動車」を考えてみましょう。一家に1台、いや2台以上利用している方もいるかもしれません。自動車は移動手段として便利なだけではなく、自動車に関係した仕事に就いている人が広範囲に渡っているという特徴があります。機械工学科の学生の就職先としても自動車業界は人気No. 1です。
 「自動車社会」においては、人・モノ・お金が自動車に対して投入されます。たとえば、より安全に便利に自動車が使えるように道路や橋が国の方針によって整備されます。さらに、事故により命を落とす人は絶えませんが、事故が起きても自動車メーカーが直接責任を問われることはなく、保険制度・交通ルールを整備することで事故のリスクを社会が受けて入れていると考えられます。一方で、もし介護ロボットが人を害した場合、今の日本の仕組みではロボットメーカーが責任を負う可能性があり、この面ではまだまだ自動車社会のようなロボット社会が実現されているとは言えないかもしれません。
 ロボット社会の到来を考えるとき、そもそも「ロボットとは何か?」という問いに行きつきます。私の研究室では、ロボット制御に関する研究をしておりますが、ロボットの定義はとても広く、一目でロボットとわかる人型・アーム型・車輪型ロボット以外にも、眼鏡店でレンズを加工する機械やカメラ-プロジェクタの制御システムなどもロボットシステムと捉えています。もちろん自動車やドローンもロボットの一つであり、特に自動車は高度にロボット化されていく対象の一つと考えています。自動車の高知能化の研究に一緒の取り組んでみませんか?

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  【Instagram】https://www.instagram.com/oit.mech/

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2022年4月新設の「研究推進クラス」について:

 機械工学科の16の研究室では、より高性能な自動車を造る技術に関係した研究室がいくつもあります。心臓部のエンジンを研究している内燃機関研究室をはじめ、軽量(でも壊れない強度)で燃費の良い自動車を実現する材料の開発、薄板の製造法・溶接法の研究、優れた空力特性をもつ流体系の研究に加え、自動運転等の自動車のロボット化に関する計測制御技術を各研究室で取り扱っています。さらに、新設の研究推進クラスでは、1年生のから各研究室に配属され、ハイレベル少人数クラスで機械工学を学びます。大学院も含めた6年一貫の「研究推進クラス」に関する詳しい情報はこちら