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学部を超えた大学院最先端教育・研究の展開

》大学・大学院を通した6ヵ年一貫教育システムの構築!

 最近多くの企業の方に人事採用の方法をお聞きすると,会社による若干の違いはありますが,大学卒と大学院卒は完全に区別し,大学院卒は会社の将来を担う,開発・研究部門に優先的に配属し(もちろん大学院卒の多くはそれを希望している),大学卒は工場現場,セールスエンジニアなどにまわすのが当たり前だそうです.大学卒でまだ設計部門に行ければラッキーで,企業によれば高校卒と全く同じ扱いでスタートさせることも多いそうです.日本の企業はもう社員をじっくり育てる余裕がなくなってきているのです.即戦力となる若手エンジニア,新入社員を強く望んでいるのです.
 大阪工業大学の就職率,特に機械工学科の就職率はほぼ100%ですが,職種には決して満足してはいません.非常に優秀な大学卒業生の将来性を十分に引き出す職場とは言い難いところも多いのです.国公立大学理系では大学院進学が8,9割に達している中,まずは就職活動時に他の大学と同じスタートラインに立つためには,大阪工大大学院機械工学専攻に進学することを望みます.機械工学科では,大学4年間,大学院博士前期課程2年間,合計6年間の一貫教育を実践し,工学修士の称号を取得させ,社会に船出させることを目指しています.

》世界最先端研究を利用した,企業が求める,独創的な開発研究手法の修得!

 それでは,大学卒と大学院卒の違いは何でしょうか?2年間の学習年数の違いだけでしょうか?企業はなぜ大学院卒を優遇するのでしょうか?大学では3年生まで,工学の基礎として,数学,物理,力学,機械工学の専門として,材料力学,振動工学,熱工学,流体工学など多くを学びます.4年生になると機械工学科の先生方の研究室に配属され,卒業研究に取り組むことになります.3年生までは座学(普通の教室に座っての授業),実験実習がほとんどであり,4年生の卒業研究で初めてこれまで修得した知識を生かして,答えのない,結果が予測できない研究に少しだけ触れることになります.この卒業研究期間は就職活動とも重なり短く,6カ月から8カ月ぐらいしかありません.まだ一人では実験装置を動かすこともできないので大学院学生の手伝いから始めることも多いです.実は,この卒業研究が大学学習の中で非常に重要であり,学生を将来の技術研究者に成長させる役目を担っています.3年生までは機械工学の基礎として確立された授業課題・実験実習であり,うまくいって当たり前でうまくいかないのがおかしい.卒業研究では,学生は初めて,何もないところから(通常,研究テーマは先生方から与えられます)出発し,目的とする成果を出さなければなりません.研究方法がわかりません.実験装置も考えなければなりません.初めてのことだらけでどうしていいかわかりませんが,大学院の先輩方や最後は先生に助けられながら,何とか研究を進めまとめるといった状況も多いのです.残念ながら,まだ開発研究とは何かわからずじまいで卒業していく学生がほとんどです.大学カリキュラム上,卒業研究の時間を増やすことはできません(どこの大学も同じ状況!).
 大学院学生は,大学卒業研究より更に難しい世界最先端の研究を任され,あらゆる研究方法を駆使し,独創的なアイデアを盛り込み,何度も何度もチャレンジし,成果を出していくのです.それは企業との共同研究であることも多く,企業の技術研究者との厳しい研究打ち合わせ・成果報告会あり,更には国内外の先進的な学会での成果発表あり(学生はみな英語が達者になります,少なくとも英会話にビビることはありません!)で,これはまさしく企業における開発・研究プロセスそのものを体験していることになります.こうして大学院卒は,零から出発しても目標にたどり着く能力を身につけ,企業の即戦力になるのです.大学院2年間の価値は,大学4年間の価値の何倍もあると言っても過言ではありません.

》目指せ,世界をリードする技術研究者に!

 現在の機械工学科教員には,材料開発・加工,ターボ機械,自動車,航空宇宙関連などの産業界に密着した開発研究をなされている方が多く,世界的に有名で大活躍されております.大阪工大所有の大型実験設備,例えば5軸マシニングセンター,大型低速風洞,人工衛星環境試験システム,ロケットエンジン噴射試験装置などを利用した,産学官の共同研究も盛んであり,大学院生の研究教育の場として,最高の状態を提供しています.是非とも大学院に進学し,最先端研究を実践し,将来,世界をリードする技術研究者になってもらいたいと切に願います.


※JAXA提供

》学部と大学院の就職内定の状況比較

 機械系の特徴は巨大企業への就職です.学部は営業,製造生産,設計部門,大学院は設計・開発・研究職としてメーカーの上流工程の仕事に就きます.
    
             機械工学科の学部生と大学院生の就職割合とメーカー全従業員の関係

》大学院修了生のコメント

 私は幼い頃から工作など,ものを作ることが大好きで,実践教育としてものづくりの基礎から応用まで教えていただける大阪工業大学に入学しました.大学院では,日本の大学の中では一二を争う最新の宇宙工学大型設備のある機械工学科宇宙推進工学研究室に所属し.宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同研究として世界最先端の電気推進ロケットエンジン(小惑星探査機「はやぶさ」に搭載された種類のエンジン)の開発研究に没頭しました.わからないことが多く,失敗し,実験装置を壊してしまったこともあります.しかし,先生方に多くのアドバイスを頂戴し,さらに失敗を恐れるなというご指導を頂き,試行錯誤の結果,世界初の高性能エンジンを開発することができました.数年後には私が開発したロケットエンジンが宇宙で動いていると考えるとワクワクします.こうして,何事も恐れず,考え考え抜き,何度も何度も実践する力が身に付き,また多くの国際会議に出席・研究発表することにより外国の友人もでき,最高に充実した大学院生活を送ることができました.
        
 大学院は自発的に行動し研究をしていくところなので,個人のやる気が大学院の生活を決めるといっても過言ではありません.世界最先端の技術や現場をその目で見て,体験したい.また,機械工学の知識,技術が学び足りないと考えているなら,ぜひ進学することをお勧めします.
工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程
松本 和真 さん(2015年3月修了予定)
内定先:東芝プラントシステム株式会社

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