機械工学科の近況
社会人基礎力育成GPのご報告

2017年度 国際PBLに参加して
機械工学科 宮部正洋

国際PBLは2014年度に川田教授が立ち上げられて以来、毎年開催しています。2017年度は8月28日から9月3日まで国立台湾科技大学で開催されました。機械工学科の学生15名を選抜し、TA3名と、川田教授、橋本講師と私の教員3名が引率しました。PBLの目的は制限された条件下で与えられた課題に取り組むことで、学生の多様な能力を引き出すことです。また、分野、文化が異なる学生同士が協働して課題を解決することで、語学力やコミュニケーション力の向上を図り、グルーバルに活躍できる能力を育成することが国際PBLの狙いです。台湾と日本の学生を混成5チーム(各6名)に分け、風レンズ付き風車の設計・製作課題に取り組みました。第2日目から4日間で、羽根の設計、3Dプリンタによる製作、風レンズと土台の製作、発電システムの組立、性能評価実験、プレゼンテーションを行い、最終的に発電量、デザイン、チームワーク、工程管理やプレゼンテーションを総合的に評価しました。非常に短い期間ですので、集中して課題に取り組むことにより、物事を効率的に前に進める力が鍛えられます。各チーム内で3つの部位(羽根、風レンズおよび土台)の担当に分かれます。羽根の担当者は計算ツールを使って翼性能を予測し、できる限り合理的に形状を決め、3D-CADでモデリングして3Dプリンタで製作します。風レンズ担当者は流入速度を増大させて翼へと導くレンズの形状を設計し、発電量を上げるために羽根とレンズの隙間をできる限り詰めつつ、接触しないように円形に製作する工夫が必要です。土台の担当者は、8m/sの流入風速に負けないように、風レンズをしっかりと固定して振動を抑制するための構造を工夫する必要があります。台湾と日本の学生ペアが各部位を担当し、同じ方向へと進めて行く過程で、相手にきちんと自分の考えを伝える力が鍛えられます。中にはレンズの設計を間違えたり、強度不足で羽根が折れたりと、トラブルが発生するチームがありましたが、知恵を絞って素早く対処しました。その結果、経産省が提唱する3つの力(社会人基礎力:前に踏み出す力。考え抜く力。チームで働く力。)が鍛えられ、向上したのではないかと思います。

また、風レンズを支える斬新な土台の構造を考案し、直ぐに形にしてしまう技能レベルの高さや、レンズを正確な円形に製作するため、ポリタンクを利用するといった台湾の学生の自由な発想に感心し、日本の学生はとても刺激を受けていました。私自身も何かこれまでとは違う新しいものに触れた気がして、大きな活力を得ることができたように思います。こうした学生の自由な発想を引き出せるような新たなルールや課題を見つけて提示することが私たちの務めであろうと考えています。同窓生の皆様、どうぞご助言、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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