パルスプラズマロケットエンジンの開発及び推進性能測定とプラズマ診断

担当メンバー:
藤田 亮太(Ryota Fujita)
小野 航平(Kouhei Ono)
森川 直樹(Naoki Morikawa)
隆宝 洸貴(Kouki Ryuhou)
榎本 光佑(Kosuke Enomoto)
岡原 勇人(Hayato okahara)
松本 優希(Yuki Matumoto)


キーワード:
 宇宙推進
 電気推進
 小型人工衛星
 小電力
 パルス作動
 固体推進剤
 テフロン
 昇華
 発生力積

研究内容紹介:

大阪工業大学・電気推進ロケットエンジン搭載小型スペースシッププロジェクト(Project of OIT Electric-Rocket-Engine onboard Small Space Ship (PROITERES: プロイテレス))では、電気推進ロケットエンジンを搭載した小型人工衛星(プロイテレス衛星1号機)の2011年の打ち上げを目指し、その設計・開発を行っている。電気推進ロケットエンジンには電熱加速型パルスプラズマスラスタ(Pulsed Plasma Thruster: PPT)を使用し、軌道変更用に1軸前後に1機ずつ搭載される。さらに、プロイテレス衛星2号機「電気推進ロケットエンジン動力飛行型地球観測小型実用衛星」にも大電力作動型PPTが搭載される予定である。

電熱加速型PPTでは、充電回路によりキャパシタが充電され、イグナイタにおけるイグニッション放電により主放電が誘発される。充電回路および放電回路の時定数は、それぞれ0.11s程度および数msである。放電は、ピークで数kA、幅十ms程度のパルス状電流であり、10J程度の充電エネルギーにおいても、プラズマへのエネルギー供給は瞬間ではMWのオーダーとなる。昇華(アブレーション)した固体推進剤は放電電流によりジュール加熱を受け、放電室(キャビティ)内の圧力が上昇し、下流に加速され、推進力を得る。

PPTの特徴としては、固体の推進剤、主にテフロンTeflon®
Poly-tetrafluoroethylene: PTFE)を用いることで構造を単純化できると同時に、高い信頼性を得ることができる。その反面、他の電気推進エンジンと比較して推進性能が低い。

大阪工業大学では2007年より実験と数値シミュレーションを併用し、PPT放電室内部の物理現象の解明と推進性能の改善を目指した研究を行ってきた。

本 研究グループでは、プロイテレス衛星1号機、2号機搭載予定の電熱加速型パルスプラズマスラスタの性能向上を目指した作動実験とそれによるスラスタ形状の 決定、長時間作動性能の測定実験、エンジンシステムのエンジニアリングモデル・フライトモデル設計・製作を精力的に進めている。