契約関係における知的財産法と独占禁止法の調整に関する考察

北浦 一郎

本論文は、企業間の契約で、知的財産権と独占禁止法の調整を考察するべく、米国判例において採用されてきた「合理の原則」を紹介した上、同原則と我が国公正取引委員会のガイドライン等の整合性を確認し、パテント・プール(2件)と非係争条項(1件)に関する審決例・判決例を、「合理の原則」の解釈・適用の観点から分析した。