日本におけるパロディ保護についての考察

知的財産研究科修了生

Consideration on Parody Protection Under the Cooyright Law in Japan

本研究では、フェアユース等の権利制限規定によりパロディ保護を実現している米国とフランスの判例と取扱いを調査し、日本においてパロディ保護を実現するために必要な法解釈と要件についての考察を行った。日本のパロディに関する裁判例と共に著作権法32条1項の引用によるパロディ保護を提案し、パロディモンタージュ事件最高裁判決で示された引用の二要件説による引用の限界を考えつつ、美術鑑定証書事件控訴審判決で示された引用の総合考慮説を用いることでパロディが適法に認められる可能性とその問題点について検討を行った。