Actual Situation of Intellectual Property Utilization by Small-and-Medium Enterprises
中小企業が知的財産を意識するきっかけはある日思わぬかたちで訪れることがある。「あなたの会社の製品は当社の権利を侵害しています」等の警告が会社に届けば、知的財産を意識していようがなかろうがそれらと向き合うことになる。本稿では零細事業者、個人事業主の事例を挙げたうえで、彼らの身近にある特許相談窓口の利用状況を調べるとともに、中小企業の知的財産活動調査の分析結果から知的財産活動の傾向を探る。これらの結果から中小企業事業者にとって最も効果的で取組みやすい知的財産とは何かを検討する。最後に中小企業製造業1社の事例を挙げ、中小企業における知的財産活用の可能性について考える。