IoT活用による生産活性の向上とイノベーション推進に関する知的財産戦略の研究

知的財産研究科修了生

近年、新興国の技術力や生産力、経済力は急速に高まりつつあり、先進国企業の製品に対する高い競争力を持ちつつある。日本だけでなく、ドイツやアメリカをはじめとする先進国製品の競争力が低下し、先進国におけるGDPに占める製造業の割合は減少傾向に転じている。この問題に対する解決策として、先進国の企業の生産性を抜本的に高めるため、IoTを生産設備への導入が注目されている。また、自国の生産力を向上させながらノウハウなどを輸出し、あわせて標準化企画課を積極的に導入していくなどビジネスチャンスにつなげる活動も活発化している。本稿では、IoTと各国における取り組み状況、IoT活用のメリットや課題について明らかにし、成功事例や効果について考察している。さらに、IoTを用いた生産性向上にかかわる知的財産権の出願・取得状況、知的財産・標準化戦略について論じている。