許訴訟におけるフォーラムショッピングの日米中比較

山本 伸輔

 自己に有利な判断を求めて裁判所や行政機関を選択する「フォーラムショッピング」の実務について日本、米国、中国それぞれにおいて検討し、その背景と現状に迫ります。日本では特許事件に関してはどの裁判所にも判決にあまり差異はありませんが、米国では今日においてもどこで訴訟を行うかにより原告の勝訴率が大きく異なります。それらの事象を裁判所のデータなどを基に検証し、中国においても、今後は裁判地選択の実務が重要になることについて検討します。また、フォーラムショッピングの実務が勝負を分けたような事例を紹介し、最後に日本企業が各国において訴訟に巻き込まれた際にどのように対処すべきかについて提言します。