人工知能(AI)に関する知的財産の取り扱い

岩本和也

本論文では、人工知能(AI)に関する知的財産の取り扱いについて検討した。人工知能(AI)に関する知的財産の取り扱いについて次の二点を検討した。第一に、人工知能(AI)の中でも「弱いAI」とされる機械学習についての知的財産に関する権利関係、第二に、機械学習のために他人の著作物を利用する行為について検討した。検討した結果、改正著作権法30条の4によって、複数の事業者が協力して、機械学習を用いて人工知能(AI)を作成すると考えられ、人工知能(AI)は、どのような知的財産権の対象なのか、複数の事業者が協力して生成する場合はその権利がどちらの権利なのかを把握しておく必要があると考えられた。