建物造りのIT活用・知的財産権保護についての考察と建築設備領域から見る実施難易度分析

武部 邦彦

Examination of IT Utilization of Building Construction and Protection of Intellectual Property Rights, and Analysis of Difficulty of Implementation from the Field of Building Equipment

 本稿では、建物造りのIT活用と知的財産権評価についてライフサイクルを有する建設業界の構成に基づき、請負契約関係とIT利用(BIM)および契約関係における知的財産権について考察を行った。また、多分野の境界領域を有する建築設備領域のライフサイクルについて特許出願状況を分析し、BIMとの情報共有化に寄与する建築設備登録特許を選別し、これに実施難易度分析評価・考察を行った。
 現在も建設業界でくすぶり続ける契約と知的財産権のあり方について、建築主と請負業者等がWIN・WINとなるような登録特許の創作背景をもとに推定できる分析評価方法が求められ、本稿における考察がその一端を担うことができれば幸いである。