M&Aを反映したライセンス契約条項の研究  ―米国企業のライセンス契約の実 態から―

吉川 雅順

M&Aを反映したライセンス契約条項について研究した。契約当事者の一方がM&A等によりその支配権が第三者に移転した場合に発生するライセンス契約上の問題点に焦点を当て、かかる支配権変動をいかに想定して契約書に規定するかをM&Aが頻発する米国における企業が締結した契約を参照して研究した。研究結果、第一にライセンス契約締結の際、契約期間中において契約当事者にM&Aが発生した場合のリスクを担保するための契約ドラフティング能力を身に着けることの重要性を考察し、第二に日本において今後M&Aが盛んになる場合を想定して、日本企業としてのライセンス契約上の対応策の提言をした。