特徴的技術の出願動向と市場性についての分析  ―富士フイルム(株)顔認識技 術の特許出願動向を例に―

上條 雄樹

デジタルスチルカメラに搭載され、画面内から人の顔を抽出し撮影の標的とすることのできる顔検出AFをはじめとする『顔認識技術』を、技術的な観点から画像認識技術・画像修正技術の派生技術として位置付けを行い、その一大市場が形成される先駆けとなった、富士フイルム株式会社の顔認識技術に関する特許出願動向を特許検索によって把握し、技術の変遷・他社出願動向・特許出願時の引用・被引用文献の関係から、同社の顔認識技術の特許性について分析した。また、その分析から、一つの特徴的な技術が、同技術を用いた製品の一市場を形成するまでに到る、特許取得と事業化の連携についての検討を行った。